研究課題/領域番号 |
20K18464
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
鯨岡 聡子 昭和大学, 歯学部, 助教 (90824673)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | オルガノイド / 唾液腺オルガノイド / 自己免疫疾患 / シェーグレン症候群 / PD-1/PD-L1 / iPS細胞 / 唾液腺組織障害 / NODマウス / 免疫チェックポイント分子 / PD-1/PD-L1経路 |
研究開始時の研究の概要 |
シェーグレン症候群(SS)は唾液腺等の腺組織がリンパ球に破壊され口腔乾燥症等を生じる疾患で、発症機序の詳細は不明な点が多いことから人工唾液や唾液分泌促進薬などの対症療法が主体であり、根治療法開発が急がれる。 悪性腫瘍の治療標的分子として注目されているPD-1/PD-L1はリンパ球の活性化に関与する経路であるが、PD-1/PD-L1経路とSSの腺破壊の直接的な解析報告はまだない。本研究は申請者の所属教室で最近開発した唾液腺オルガノイド(人為的に創出した臓器で生体内同様の構造・機能を有する)にPD-L1遺伝子を導入してSSの病態改善の有無を検証し、SSの新規治療法開発の一助となる事を目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、申請者の所属研究室で開発した唾液腺オルガノイド(唾液腺同様の形態・機能を有するミニ臓器。以下、SGO)作製技術を応用し、シェーグレン症候群(以下、SS)様の病態を示すモデルマウス(NODマウス)由来のiPS細胞にPD-1/PD-L1遺伝子を導入して作製したSGOを用いて、SSの病態を解明することにある。 2020年度はマウス由来iPS細胞の樹立を行った。2021-2022年度はfeeder細胞を除去した状態での効率良いSGO誘導条件検討を試みた。現在はNODマウス由来iPS細胞樹立とfeeder free化に取り組み、NODマウス由来iPS細胞からのSGO誘導方法を開発中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シェーグレン症候群(以下、SS)は唾液腺や涙腺などの外分泌腺に慢性炎症を伴う自己免疫疾患であり、本邦では約7万人の患者がいると考えられている。SSではドライマウスやドライアイを生じることで、患者のQOL低下は避けられない。現在のSSの治療法は人工唾液や唾液分泌促進薬などの対処療法が主体であり、根治療法の開発が急務である。本研究では唾液腺オルガノイド(唾液腺同様の形態・機能を有するミニ臓器。以下、SGO)作製技術を応用し、SSの病態解明を行うことを目的とした。現時点ではSGO作製のより良い条件を検討している段階だが、本研究の結果は、SS病態解明の一助となると考えられ、今後も研究を継続する。
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