研究課題/領域番号 |
20K18537
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
濱本 結太 広島大学, 病院(歯), 助教 (00848476)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ジンジパイン / Porphyromonas gingivalis / 免疫複合体 / 関節リウマチ / シトルリン化 / PAD / ACPA / 腸内細菌叢移植 / 腸内細菌叢 / Th17 / CAR-Treg |
研究開始時の研究の概要 |
歯周組織に感染したPorphyromonas gingivalis(Pg)は、樹状細胞に認識された後、T細胞へ抗原提示され、T細胞活性化を引き起こす。この免疫応答の異常な活性化が、関節リウマチ(RA)の病態悪化へ繋がると考えられる。一方、Tregは樹状細胞によるT細胞活性化を抑制する。ここで、特定の抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)に着目した。本研究は、Pgを直接認識するCARを導入したCAR-Tregが、樹状細胞の抗原提示から独立して、直接Pgを認識することで活性化し、Pg感染による異常な免疫応答を抑制した結果、RAの臨床症状を改善させること明らかにする。
|
研究成果の概要 |
歯周炎は口腔内の細菌による感染症である。これまでの研究から歯周病原細菌P. gingivalisがその原因菌の1つとして同定された。また、P. gingivalis感染が、糖尿病、動脈硬化、アルツハイマー病、関節リウマチ、慢性腎疾患、早産・低体重児出産と関連があることが報告されている。本研究では特異的な免疫抑制システムの確立を目指し、抗原認識部位を用いたCAR-T細胞作製のための準備として、、P. gingivalisの主要な病原因子ジンジパインとこれに対する抗体を作製し、免疫複合体の歯周炎と関節リウマチ病態への影響を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチはシトルリン化タンパク(Cp)に対する自己抗体(ACPA)に関連した自己免疫疾患である。近年では関節リウマチ発症の数年前からACPAが上昇していることが報告され、ACPA産生の足場となる環境因子の存在が示唆されている。またこの環境因子としてこれまで、喫煙や歯周炎が報告されている。本研究により歯周炎、特にP. gingivalis ga有する病原因子が、局所炎症だけでなく全身に影響していることが明らかになり、そのメカニズムとして抗体の重要性が明らかになった。その抗体を利用した特異的免疫抑制システムの確立へ今後つながる重要な研究である。
|