研究課題/領域番号 |
20K18548
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
|
研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
長谷川 智哉 朝日大学, 歯学部, 助教 (80761585)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | MTA / ケイ酸カルシウム化合物 / ケイ酸二カルシウム / ケイ酸三カルシウム / 根管充填剤 / ゼオライト / イオン交換 / MTAセメント / ケイ酸カルシウム / バイオセラミックシーラー / 歯髄由来幹細胞 / 生体親和性 / 抗菌作用 |
研究開始時の研究の概要 |
MTAの臨床的な有用性は認められているが、高額であるために様々な症例に自在に使用することは現状では難しい。そこで本研究ではMTAの主成分であるケイ酸カルシウムにターゲットを絞り、試薬をもとに合成する。また、自硬性のないケイ酸カルシウムに石膏やケイ酸アルミニウムを添加することで、硬化時間や硬さの調整を行う。さらに、陽イオン交換材としての特性をもつゼオライトにイオン交換処理を施すことで目的とする陽イオン徐放能を付与したゼオライトを添加し、口腔内細菌の外毒素の吸着除去や、抗菌性付与を目的として銀や亜鉛を担持させたゼオライトを含む新しい根管充填材料を開発する。
|
研究成果の概要 |
Mineral Trioxide Aggregate(MTA)は根管治療において高い評価を得ているが、高額であり汎用には至っていない。本研究ではMTAの主成分であるケイ酸カルシウムを主体とするセメントを安価に創製し、さらに、イオン交換処理により抗菌性を発揮する銀イオンや亜鉛イオンなど目的とする作用を有する陽イオンを徐放するよう改質したゼオライト粉末を添加して抗菌作用等を強化した歯科用セメントの作製を目指した。そして、イオン交換後のゼオライトが目的の金属イオンを溶出することを確認した。さらに、合成ケイ酸カルシウムの特性を評価するため、2種類のケイ酸カルシウム化合物をここに合成することも試みた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、歯内療法学分野で高い評価を得て注目されているMTAの適用拡大を目的とした研究やMTAに代わる代替材料の研究が盛んに行われている。MTAが高価であることが適用拡大を妨げる一因となっていることから、本研究ではMTAの成分の中核となるケイ酸カルシウムを試薬から合成し、さらにイオン交換を行ったゼオライトを添加することにより抗菌作用等の機能付与の可能性を示した。 このような新たな根管充填材料を安価に創出できれば歯の保存治療に大きな貢献をなすことができ国民のQOL向上につながると考えられた。
|