研究課題/領域番号 |
20K18624
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡辺 隼 東北大学, 大学病院, 助教 (30822241)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 骨芽細胞分化 / レドックス制御 / iPS細胞 / 骨再生 / レドックスバイオロジー / 還元ストレス / 人工多能性幹細胞 / 活性イオウ分子種 |
研究開始時の研究の概要 |
インプラント治療の適応を拡大する前処置として、広範で大規模な顎堤吸収や歯槽骨欠損を再建する骨造成術が臨床的に求められている。しかしながら、既存の骨造成術の効果は未だ十分ではなく、幹細胞を用いた新規骨再生技術の開発に期待が寄せられている。人工多能性幹細胞(iPS細胞)は自己組織化により、試験管内で三次元的な石灰化骨様組織を形成する。しかし、骨芽細胞分化誘導効率の低さが課題である。近年、細胞内還元ストレスを引き起こす生理活性物質が幹細胞の運命決定に重要な役割を担うことが示唆されている。本研究の目的は、還元力を応用した細胞内レドックス制御によるiPS細胞の骨芽細胞分化誘導技術を開発することである。
|
研究成果の概要 |
補綴治療の適応を拡大する前処置として、大規模な歯槽骨欠損を再建する骨造成術が臨床的に求められているが、既存の骨造成術の効果は未だ十分ではない。本研究では、人工多能性幹細胞(iPS細胞)の骨芽細胞分化誘導において、還元性の求電子性化合物を応用した。本研究成果により、マウスiPS細胞の骨芽細胞分化誘導において、最適な還元ストレスを与えることで、骨芽細胞分化および石灰化が促進する可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、有機硫黄化合物のフィトケミカルであるスルフォラファンが、骨芽細胞分化誘導中における多能性幹細胞のレドックス環境を制御できる点、および求電子化合物が骨芽細胞分化を促進する可能性を示唆する点である。これらの成果は、新たな骨再生医療技術の開発の基礎的知見に繋がる可能性を秘めており、社会的に大きな意義があると考えられる。一方で、求電子性化合物による細胞内レドックス環境の変化が幹細胞における骨分化誘導に影響を及ぼす可能性を示唆する本研究成果は、幹細胞分化に還元力を基盤としたレドックス生物学を応用できる可能性を示唆しており、学術的に大きな意義がある。
|