研究課題/領域番号 |
20K18627
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
江口 香里 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10779614)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歯科金属アレルギー / 免疫寛容破綻 / モデルマウス / 歯科補綴学 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科金属材料はアレルギーの原因となることがある。歯科治療が原因となる歯科金属アレルギーは医原病であり、歯科が解決する責務を負う課題である。しかし、歯科金属アレルギーにおける金属の体内侵入経路やアレルギー発症の起点については未だ解明されていない。近年、歯周病と歯科金属アレルギー関連疾患の関連性が示唆されているが、病態生理学的に検証した研究はない。本研究の目的は、新たに歯周病を併発した経口歯科金属アレルギー動物モデルを確立し、金属補綴修復物と歯周病が歯科金属アレルギー発症機序の起点となるか否かを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
ニッケルに対する歯科金属アレルギー動物モデルを作成し、アレルゲンの侵入部位および機序を明らかにするため、腸管透過性および腸管免疫の変化について解析を行った。また歯周病併発歯科金属アレルギー動物モデルを作成し、歯周病と歯科金属アレルギーの関連について検証を行った。これらの結果、歯周病原細菌の影響によって、歯科金属アレルギー発症による皮膚症状が増悪することが確認され、歯周病と歯科金属アレルギー関連疾患との関連性が示唆された。歯科金属アレルギー発症機序の起点の同定にはさらなる検証が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から、歯周病と歯科金属アレルギー関連疾患との関連性が示唆され、歯周治療によって歯科金属アレルギー関連疾患の症状を軽減できる可能性が示唆された。一方で、歯周病と歯科金属アレルギーの発症との関連についてはさらなる検証が必要である。金属補綴修復物と歯周病による免疫寛容の破綻が歯科金属アレルギー発症機序の起点になるか否かを明らかにし、金属の体内侵入経路とその機序を解明することは、治療標的を明らかにし、歯科金属アレルギー関連疾患の症状寛解に有効な歯科処置のエビデンス構築に貢献することができる。
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