研究課題/領域番号 |
20K18682
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 (2021) 東海大学 (2020) |
研究代表者 |
青木 淳也 日本大学, 歯学部, 専修医 (20867030)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 骨欠損修復 / p53 / 骨芽細胞 / 骨細胞 / 間葉系幹細胞 / 骨組織修復 / 骨芽細胞分化 / 骨癒合誘導 / 炎症 / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨切り術後に生じる炎症および骨癒合を制御する分子を明らかにすることで、術後の顎骨癒合を効率的に促進する手法を開発する。この制御分子として考えられるp53の遺伝子欠損マウスを用いて、p53による炎症と骨形成の制御、およびp53による炎症と骨形成の相互関係を検討することで、クロストーク制御機構を明らかにする。そして、動物実験によって、p53阻害剤の骨癒合への有効性を検討することで新たな顎骨癒合誘導法の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
本研究は、p53KOマウスを用いて、骨形成に対するp53の役割を検討した。その結果、野生型マウスと比べて、p53KOマウスの骨芽細胞増殖能は高く、骨欠損修復は早かった。p53KOマウスでは、runx2やosterixの発現が高く、一方、骨芽細胞の機能を抑制するsclerostinの発現が抑制されていた。また、p53KOマウス由来のマクロファージは、破骨細胞形成能が低かった。これらが起因して、p53KOマウスの骨欠損は、早期に修復したと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はp53欠損が骨芽細胞の増殖を促進することに加え、骨細胞のスクレロスチン発現を一時的に阻害することで、骨欠損部に骨形成が促される環境になることを明らかにした。この得られた結果は、これまで知られていた腫瘍抑制作用だけでなく、骨形成促進に働くというp53の新たな役割を示したことは学術的意義がある。さらに、これらの結果は、今後の口腔外科学ならびに関連歯科医学の発展に寄与するところが大きいため、社会的意義は高いと考えられる。
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