研究課題/領域番号 |
20K18716
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
伊藤 良平 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (20638902)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 骨代謝 / 骨微小環境 / 癌微小環境 / 骨浸潤 / 骨吸収 / 空間的遺伝子発現解析 / 骨形成 / IGFBP / IGFBPs / 骨芽細胞 / 線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
以下の研究計画を段階的に実施することでIGFBPsの骨微小環境調節機構を解明し、IGFBPsを応用し骨微小環境をターゲットとした新しい骨吸収性疾患の治療法を見いだす。1.IGFBP1~6の6つのサブタイプの骨代謝におけるそれぞれの機能を解明する。 2.骨芽細胞、破骨細胞、線維芽細胞を共培養することで骨微小環境を再現し、IGFBP1~6のリコンビナント蛋白をそれぞれ添加したときに、微小環境が骨形成と骨吸収のどちらに進むかを分析する。 3.6つのサブタイプのうち、骨形成または骨吸収に強く関わるサブタイプのノックアウトマウスを作成し、骨量および骨密度の変化を検討する。
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研究成果の概要 |
骨関連細胞(骨芽細胞、破骨細胞)単独培養によるIGFBPsの発現解析では、ALPに代表される骨代謝活性因子の変化と同期し、IGFBP1~6が時間差で発現し骨微小環境内での濃度が変化し、骨形成の開始から収束までを制御するような挙動を示し、骨代謝制御をIGFBPsが担っている可能性が示唆された。 次に口腔癌症例を対象として空間的遺伝子発現解析とクラスター解析により3次元的な骨代謝遺伝子発現を解析した。その結果、癌細胞と癌関連線維芽細胞、筋線維芽細胞のシグナルネットワークが増強され、癌浸潤層では相互作用を強め骨関連細胞の遺伝子発現に作用していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により骨微小環境はIGFBPsを調節することにより骨吸収性疾患と癌の骨浸潤・骨転移に関与する可能性が示唆された。さらに、癌の骨浸潤・骨転移には骨微小環境と癌微小環境という2つの微小環境の相互作用が影響していると考えられた。このことから、骨/癌微小環境を標的とした癌の骨浸潤・骨転移の新規治療法につなげていくことも可能であると考えられる。
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