研究課題/領域番号 |
20K18730
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
平山 真敏 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (50779171)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔がん / がん免疫療法 / ネオアンチゲン / 口腔癌 / 制御性T細胞 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 癌ペプチドワクチン療法 / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫治療においては、患者のがん細胞に特異的な体細胞ミスセンス変異抗原 (ネオアンチゲン)を用いたがんワクチン療法の臨床試験が大きな注目を浴びており、ある一定の臨床効果が報告されている。本研究では、口腔がん患者に対する、より有効性の高いがん免疫療法の開発および個別化治療の開発を目指して、①口腔がん患者由来のネオアンチゲンの同定、②細胞傷害性T細胞 (Cytotoxic T Lymphocyte; CTL) の誘導活性能を有するネオアンチゲン由来ペプチドの同定およびそのCTLの抗腫瘍効果の検討を行い、ネオアンチゲンを用いたがんペプチドワクチン療法の臨床応用に資することである。
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研究成果の概要 |
口腔がんにおけるネオアンチゲンを同定するにあたって、まず口腔がんにおける腫瘍微小環境の免疫動態の解析を行なった。まず、腫瘍組織の免疫組織的染色(CD3、CD8、CD4、Foxp3、PD-1)を行い、腫瘍周囲のFoxp3とEGFR発現に相関を認めた。次に、口腔がん患者のPBMCとTILを採取し、CTLの分画とTregの分画(CD25陽性Foxp3陽性)の割合およびその疲弊をFlowcytometryで解析した。その結果、CTLの疲弊(PD-1陽性)と栄養スコア(NLR)に相関を認めた。口腔がん患者に対するがん免疫療法について、EGFR抗体を併用する有効性と栄養療法介入が有効であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
進行口腔がんに対しては、以前より手術療法に加えて放射線療法や化学療法を組み合わせることが一 般的である。しかし、口腔がん患者の5年生存率は過去30年間ほとんど変化しておらず、がん免疫療法が口腔がん治療のブレークスルーとなることが期待される。がん免疫療法は、患者個人の免疫状態によってその効果は大きく異なるとされ、個別化治療が有効である。しかし、口腔がん患者における患者個々の免疫状態の解析は未だ不十分である。したがって、本研究の社会的意義は大きいと考える。
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