研究課題/領域番号 |
20K18759
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
郡司 秀美 広島大学, 医系科学研究科(歯), 専門研究員 (80806688)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 半導体レーザー / 顎関節症 / 変形性顎関節症 / レーザー / フォトアクチベーション / コールドレーザー |
研究開始時の研究の概要 |
歯科臨床において、変形性顎関節症 (TMJ-OA) の患者に遭遇するが、その治療法は主に対症療法であり、有効な治療法の確立が急務である。 近年、半導体レーザーは、関節炎の治癒促進等に臨床応用されているが、生体内での詳細な作用機序は立証されていない。コールドレーザーは、従来のレーザーと比較して、組織表面の熱損傷を与えることなく高い光エネルギーを深部まで到達させることが特徴である。本研究では、顎関節軟骨破壊機序に対するコールドレーザーの影響を検討するとともに、下顎頭軟骨細胞の基質代謝調節に及ぼす影響とその作用機序を解明する。さらに、TMJ-OAに対する新規治療法を確立することを最終的な目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヒト培養軟骨細胞に対するレーザー照射の抗炎症へ及ぼす影響について検討するとともに、その作用機序を明らかにすることとした。高周波近赤外線半導体レーザー照射はヒト培養軟骨細胞において、IL-1βの添加により誘導された炎症性サイトカインおよびマトリックスメタロプロテアーゼの発現を抑制することが明らかになった。その作用機序として、NF-κBシグナル伝達経路を介することが示唆された。初期の変形性顎関節症の炎症を整除しうる手段としての高周波近赤外線半導体レーザーの可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科臨床において、変形性顎関節症を伴う患者に遭遇するが、その治療法は主に対症療法であり、侵襲性が少なく有効な治療法の確立が急務である。そこで、レーザーの優れた生体活性化作用に着目し、顎関節軟骨破壊機序に対するレーザーの影響を検討することとした。高周波近赤外線半導体レーザー照射はヒト培養軟骨細胞において、IL-1βの添加により誘導された炎症性サイトカインおよびMMPの発現を抑制することが明らかになった。その作用機序として、NF-κBシグナル伝達経路を介することが示唆された。本研究により、高周波近赤外線半導体レーザーが初期の変形性顎関節症の炎症を整除しうる手段となる可能性が示唆された。
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