研究課題/領域番号 |
20K18762
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
鮒田 啓太 九州大学, 大学病院, 助教 (80847997)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯 / 細胞外マトリックス / 基底膜 / 分化 / 上皮-間葉相互作用 / 上皮細胞 / 基底膜分子 |
研究開始時の研究の概要 |
歯原性上皮幹細胞の大量培養法への開発に繋がると考えられる基底膜分子ネフロネクチンの同定に成功した。ネフロネクチンはその構成ドメインの一つであるEGF like repeat配列を介してEGFシグナル伝達経路を調節し、歯原性上皮幹細胞の分化、維持に重要であることを示してきた。一方、ネフロネクチンはC末端側にRGD配列を持つことから、RGD配列を介したインテグリンシグナリングへの関与が示唆される。そこで本研究では、ネフロネクチン結合性インテグリンの機能解明を目的として研究を行う。
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研究成果の概要 |
歯の発生は上皮-間葉相互作用により形成されることが知られており、上皮細胞と間葉細胞の間に介在する基底膜は、様々なシグナル伝達を調節する上で重要な足場であると考えられる。本研究では、歯の基底膜に発現するネフロネクチン (Npnt)のC末端側に存在するRGD領域の機能解析を行った。Npnt-FLおよびNpnt-ΔEGFを発現させた歯原性上皮細胞株M3H1において、エナメル芽細胞分化マーカーであるAmeloblastinの発現が誘導されたが、Npnt-ΔRGDでは認められなかった。以上の結果から、NpntのRGD領域はエナメル芽細胞分化に重要である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯の再生において、歯の表面を覆うエナメル質の再生は困難であることが知られている。本研究により、歯原性上皮幹細胞の大量培養法への開発に繋がると考えられる基底膜分子ネフロネクチンの同定に成功した。細胞外マトリックス因子である基底膜分子は、遺伝子導入や遺伝子改変等の技術を必要とせずに細胞へと作用させることができることから、再生医療の応用が期待される。
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