研究課題/領域番号 |
20K18781
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
矢野下 真 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (20823199)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 変形性顎関節症 / オートファジー / 軟骨 / 機械的負荷 / TMJ-OA / 機械的刺激 / FAK |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーは、細胞質内の不要物を分解することで様々な疾患を抑制する機構で、FAKとの相互作用が報告されている。予備的検討において過度な機械的負荷によりオートファジー関連因子であるLC3の発現が抑制、Rubiconの発現が亢進されたことより、オートファジーは低下しており、異常タンパクの蓄積により軟骨破壊が引き起こされていると推測した。本研究はTMJ-OAにおけるFAKとLC3およびRubiconの関連について詳細な解析を行うとともに、オートファジーの維持がTMJ-OAにおける軟骨破壊に及ぼす影響についての検討を行う。また、これらをTMJ-OAの新規治療法に応用することを究極の目標とする。
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研究成果の概要 |
オートファジーは細胞が有する不要物を分解するリサイクルシステムであり、生存に必須の機能である。オートファジーの機能が加齢とともに低下すると、多くのタンパク質が凝集し、最終的に細胞の変性、アポトーシスに至ると考えられている。顎関節軟骨は細胞増殖速度が遅く、細胞の恒常性と機能の維持のためオートファジーの役割が重要と推測される。本研究は変形性顎関節症とオートファジーの関連を明らかにすることを目的に行った。その結果変形性顎関節症ではオートファジーが低下することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で変形性顎関節症時にオートファジー機能を退化させる因子が特定され低下するメカニズムが解明された。変形性顎関節症においてオートファジーの低下を防ぐことで変形性顎関節症の新規治療法確立につながる可能性が示唆された。高齢者はオートファジーが低下していると報告されており、本研究の目的が達成されオートファジーが維持されれば、歯科領域疾患に留まらず、変形性膝関節症や関節リウマチなど、高齢者の関節疾患の予防および治療につながる可能性があり、医学的発展に影響を与えることが期待できる。
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