研究課題/領域番号 |
20K18792
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石山 未紗 日本大学, 歯学部, 助教 (80732502)
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研究期間 (年度) |
2021-02-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯根膜細胞 / 低酸素 / HIF-1 / エピジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
歯の外傷では、受傷歯の歯根膜組織や周囲の歯槽骨の損傷を生じることが多い。外傷による歯根膜組織での局所的な循環障害により、歯根膜を構成する細胞は一定の期間、低酸素状態におかれる。外傷後の治癒過程は複雑で、低酸素環境に暴露された歯根膜細胞がどのような機序で組織の再生、あるいは病的な歯根の吸収に関与するのかについては不明な点が多い。そこで本研究では、株化ヒト歯根膜細胞(SH9)を用いて、低酸素曝露により活性化される際の、低酸素誘導因子の役割を調べる。
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研究成果の概要 |
不死化ヒト乳歯由来歯根膜細胞SH9を用いて、通常培養(CO2:5%、air:95%、37℃)または低酸素培養(CO2:5%、O2:1%、37℃)を行いRNAおよびタンパク質を回収した。24時間の低酸素培養により、ANG及びVEGFのmRNA発現は増加し、CREBおよびSETD8の発現は減少した。通常培養後にDMOG処理を行った場合、ANG及びVEGF発現は増加しCREB及びSETD8減少し、低酸素培養と同じ結果になった。以上のことから低酸素下におけるANG、VEGF、CREB、SETD8発現の変動はHIF-1αを介している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯の外傷では、受傷歯の歯根膜組織や周囲の歯槽骨の損傷を生じることが多い。外傷後の治癒過程は複雑で、低酸素環境に暴露された歯根膜細胞がどのような機序で組織再生、病的な歯根吸収に関与するのかについては不明な点が多い。本研究では低酸素培養した歯根膜細胞でANG、VEGFのmRNA発現は増加しCREB、SETD8の発現は減少することを見いだした。さらに通常培養後にDMOG処理を行った場合、ANG及びVEGF発現は増加しCREB及びSETD8減少し、低酸素培養と同じ結果になった。以上のことから低酸素下におけるANG、VEGF、CREB、SETD8発現の変動はHIF-1αを介している可能性が示唆された。
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