研究課題/領域番号 |
20K18807
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小西 勝 広島大学, 病院(歯), 講師 (60537447)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 味覚障害 / 放射線治療 / 味覚受容体 / 有害事象 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌に対する放射線治療の副作用に味覚障害があるが、その機序に関しては明らかではないことが多く、有効な対処法がないのが現状である。本研究では、放射線治療による味覚障害の本態と回復過程の機序を明らかにすることを目的として、味を受容する味細胞に発現する味覚受容体と味細胞が存在する舌乳頭に着目した。舌癌で組織内照射を受けた患者を対象として、治療の前後で患者の味覚に関する自覚症状と舌乳頭の状態や味覚受容体の発現レベルとの関連性を調べることで味覚障害の本態と回復過程に関連する機序を明らかし、さらに本研究の結果から、放射線治療による味覚障害への対応策についての示唆を得ることができると考えている。
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研究成果の概要 |
本研究は、放射線治療患者を対象として、放射線照射による味覚障害の発症とその回復過程のメカニズムについて探索を行った。舌癌に対して小線源治療を受けた患者10名のデータから、放射線治療後に味覚が回復した期間は甘味で284日、うま味で308日、苦味で308日であった。味覚受容体発現に関しては、放射線治療直後は、甘味、うま味、苦味のすべての味覚受容体は、舌の放射線治療側で発現量が多かったが、その後、経時的に舌の放射線治療側と非放射線治療側の味覚受容体発現量の差は少なくなる傾向を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究では、舌癌に対して小線源治療を受けた患者を対象として、放射線治療による味覚障害についてその発症メカニズムと回復過程について調査を行った。今回の研究結果から放射線治療後、約300日程度で味覚は回復することがわかった。味覚障害について細胞レベルでの調査も行ったが、味覚障害のメカニズムを解明できるだけのデータは得られなかった。
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