研究課題/領域番号 |
20K18933
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊角 彩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科政策科学分野, 講師 (70773175)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 子ども虐待予防 / 子育て支援 / ランダム化比較試験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は母親や家庭の状況に応じて個別化された子育て支援が虐待予防に効果があるかを明らかにするため、東京医科歯科大学の周産・女性診療科に出産のために入院している母親250名を介入群・対照群に分けランダム化比較実験を行う。介入群には、すでに申請者やその研究チームが東京都と大学研究者の協働事業において開発中の子育て支援ウェブサイトを、対照群には既存の子育て支援情報を提供し、それらの2群間で生後1年間の赤ちゃんへのボンディングや育児行動などがどのように異なるかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は母親や家庭の状況に応じて個別化された子育て支援が虐待予防に効果があるかを、ランダム化比較実験(RCT)を用いて明らかにすることを目的とした。産科医療機関で助産師外来を受診する妊娠36週以降の母親をリクルートし、同意が得られた母親をランダムに介入群と対照群に割り付け、介入群には申請者やその研究チームが東京都と大学研究者の協働事業において開発した子育て支援ウェブサイトを、対照群には既存の子育て支援情報をリクルート時に提供する。それらの2群間で、生後1年間の①赤ちゃんへのボンディング(赤ちゃんをかわいいと思う気持ち)、②産後うつ、③育児行動、④援助希求行動、⑤赤ちゃんの泣きや睡眠に対する認識がどのように異なるかを検証する。 東京医科歯科大学医学部附属病院の産婦人科では2021年12月下旬より合計364名の妊婦をリクルートし、300名から同意およびリクルート時アンケートへの回答を得た(同意率82.4%)。同意撤回があった1名、死産の方2名を除いた297名のうち、97.6%(290名)が出生時アンケートに回答、89.2%(265名)が3か月時アンケートに回答した。2023年3月末までに1歳を迎えた方249名の69.9%(174名)が1歳時アンケートに回答している(2023年5月24日時点)。 都立大塚病院の産婦人科では、新型コロナウイルス感染症の影響でリクルート開始が遅れたが、2021年10月初めから合計300名の妊婦を対象にリクルートを行い、201名から同意およびリクルート時アンケートへの回答を得た(同意率67.0%)。そのうち、92.5%(186名)が出生時アンケートに回答、81.6%(164名)が3か月時アンケートに回答した。2023年3月末までに1歳を迎えた方148名の66.9%(99名)が1歳時アンケートに回答している(2023年5月24日時点)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、両病院でのリクルート開始が遅れ、当初の計画より遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度6月末に生後1歳時の質問紙調査の実施が終了する。その回答が集まり次第、データ入力・クリーニングを行い、個別化された子育て支援が虐待予防に対して効果があったかを明らかにするため、解析し結果を論文としてまとめる。
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