研究課題/領域番号 |
20K18962
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮脇 義亜 岡山大学, 大学病院, 助教 (10761116)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ウェブシステム / 最小重要差 / 患者報告型アウトカム / 全身性エリテマトーデス / アンブレラレビュー / フィードバック / プラットフォーム / 心理的健康 / システマティックレビュー / 生活の質 / 副腎皮質ステロイド / 心理的健康観 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)は、若年女性に好発し、諸臓器が障害される慢性進行性の自己免疫疾患である。SLEの生存率はいずれも改善し長期生存が達成できた一方、SLE患者の生活の質の改善が診療上の課題である。国内で使用されるSLE患者のQOL評価尺度は、どのぐらい変化すれば臨床的に重要であるかを判断するための指標(最小重要差)がなく、QOLの解釈が難しい。国内のSLE患者の約2%が登録されたコホートのデータを用いて、解釈可能性を高める最小重要差を設定する。収集した情報をフィードバックするウェブシステムを開発して共有することで再燃率、死亡率といったハードアウトカムの変化を調査する基盤とする。
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研究成果の概要 |
近年, パソコンやスマートフォンなど電子機器の利用が普及している. 個人所有のデバイスを利用し, 医学研究におけるデータ収集と管理, リアルタイムの簡易集計と経時的表示機能を有するウェブベースのソフトウェアを開発した. 本システム上では回答された情報について分析, モニタリング, フィードバックが行われる. 回答者に対し結果をフィードバックするためには, その経時的変化の解釈に必要な基準値(最小重要差)をあわせて表示する必要がある. 本研究では, ウェブシステムの開発と並行し, 全身性エリテマトーデス患者を対象として実際に経時的データを収集することにより最小重要差を算出した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLEに広く使用される生活の質(QOL)尺度の最小重要差を確立することには, 今後のQOL研究や新薬の効果を調査する臨床試験の解釈の指標を提供するうえで重要な価値がある。このような指標は臨床現場においても副腎皮質ステロイドの投与量を調整するための指標としても役立ち得る。オンラインでQOL調査が完了できれば, COVID-19および季節性インフルエンザ等の感染流行期にも病院を訪れる必要がなくなり, 調査機会の逸失を低減できるという利点がある. 即時フィードバック機能を備えることは回答のモチベーションを高めさらなる精緻かつ妥当な将来のQOL研究の実施に繋がることが期待できる.
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