研究課題/領域番号 |
20K19005
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
古舘 卓也 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 助手 (40848032)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ファーラー位 / セミファーラー位 / 一回拍出量 / 心拍数 / 左室駆出時間 / 体幹角度 / 姿勢 / 安楽 / 循環器 / 起立性低血圧 / 自律神経活動 / 寝たきり / 虚弱患者 |
研究開始時の研究の概要 |
ファーラー位は,身体機能が虚弱となった患者の身体を起こすために用いられる姿勢であり,身体負担は最小限に抑える必要がある.循環器系にとって低負担なファーラー位姿勢として,上部体幹を軽度屈曲させることが提案されている(Kubota et al., Auton. Neurosci 2015).本研究では,上部体幹屈曲姿勢が循環器系にとって負担軽減に有効となる,体幹の角度条件を詳細に明らかにすることを目指す.実験用ベッド上で複数の角度条件を設定し,循環量,心拍数,血圧を測定する.以上をもって,各条件下での身体負担を検証していく.
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研究成果の概要 |
本研究は,ファーラー位姿勢中の体幹角度が循環器系へあたえる影響を詳細に検討した.健康な若年成人では,体幹起こす角度が30°,45°,60°のそれぞれで,体幹全体を起こす姿勢よりも上部体幹を中心に起こす姿勢で循環量が保たれる事が明らかになった.特に上部体幹を30°起こす姿勢は,体幹全体を30°起こす姿勢より,1回拍出量は増加し,心拍数の上昇を抑えられた.この時の左室駆出時間は,上部体幹を30°起こす姿勢でより増加した.また,上部体幹を30°起こす姿勢は,仰臥位姿勢とほとんど同等の1回拍出量,心拍数,左室駆出時間となりえることが本研究により明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,身体が虚弱となりベット上で寝たきりを余儀なくされている患者の生活を改善するための環境を示す事ができた.起立性低血圧を起こしやすい虚弱な患者にとって,セミファーラー位姿勢のような身体を起こす角度が低い姿勢でも安楽に過ごせる姿勢が示されたことは,患者の生活の質に大きく貢献するものである.
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