研究課題/領域番号 |
20K19054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
寺尾 奈歩子 愛媛大学, 医学系研究科, 研究員 (40727450)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 2型糖尿病患者 / がん化学療法 / 自己管理 / 血糖変動 / 副作用 / 糖尿病合併がん患者 / 糖尿病療養 / 糖尿病患者 |
研究開始時の研究の概要 |
化学療法を受ける血糖降下薬内服中のがん患者は、薬剤の影響で血糖変動が起こるにも関わらず自身の血糖値の把握が難しく、糖尿病と化学療法の副作用の自己管理を遂行することは難しい。化学療法中の血糖コントロールが不良であった場合、高血糖や低血糖による死亡事故を招く危険がある。また、糖尿病患者は非糖尿病患者と比較して化学療法の副作用が重篤化しやすいため、化学療法を完遂するために糖尿病と化学療法の副作用の自己管理が重要である。そこで本研究は、初回化学療法を受ける血糖降下薬内服中のがん患者を対象とした、糖尿病と化学療法の副作用の自己管理を促進するプログラムの開発を行う。
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研究実績の概要 |
がん化学療法を受ける2型糖尿病患者は激しい血糖変動と重篤な副作用が出現しやすいため、それぞれの自己管理は生命やQOLに直結し重要である。しかし、化学療法中の血糖変動や副作用に対する患者の自己管理の状況は明らかになっておらず、支援方法も確立されていない。そのため、がんと診断され化学療法を受ける2型糖尿病患者の血糖と副作用の自己管理に対する支援方法の検討は重要である。 2022年度は、第三研究として計画をしていた、「化学療法の経験を有する2型糖尿病患者の糖尿病療養と化学療法の副作用マネジメントに関する自己管理プロセス」について、インタビュー調査及び分析を終了した。男性7名,女性9名の16名のがん化学療法を受けて完遂した2型糖尿病患者の自己管理は、“身体のコンディションに合わせた血糖管理と副作用対策のバランスを図る”プロセスであった。この成果について、国外の学術雑誌で報告を行った。 さらに、第四研究として計画をしていた、「化学療法を受ける2型糖尿病合併がん患者が糖尿病療養と化学療法の副作用マネジメントを両立するための自己管理支援プログラムの臨床適用可能性の検討」について、第一研究、第三研究の結果をもとに、「がん化学療法を受ける2型糖尿病患者の血糖と副作用の自己管理促進プログラム」を作成した。作成したプログラムの妥当性と臨床適用可能性について、がん化学療法を受ける糖尿病患者の支援の経験をもつ医師と看護師に質問紙調査と面接調査を実施した。その結果、プログラムの妥当性と臨床適用可能性は概ね認められた。今後は、第四研究を論文化し、学術雑誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の主となる課題であった、「化学療法の経験を有する2型糖尿病患者の糖尿病療養と化学療法の副作用マネジメントに関する自己管理プロセス」について、論文をまとめ、学術雑誌に掲載されたためである。また、第一研究と第三研究の結果を基に、「がん化学療法を受ける2型糖尿病患者の血糖と副作用の自己管理促進プログラム」を作成し、実際に患者支援に関わる医療者からの評価を受けたところまで研究を進めることができたためである。
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今後の研究の推進方策 |
第四研究として計画をしていた、「がん化学療法を受ける2型糖尿病患者の血糖と副作用の自己管理促進プログラム」の妥当性と臨床適用可能性について、データ収集及び分析は終了しているため、論文にまとめ成果を国内外の学会で報告する予定である。
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