研究課題/領域番号 |
20K19229
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 星城大学 |
研究代表者 |
大古 拓史 星城大学, リハビリテーション学部, 講師 (60715126)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 変形性膝関節症 / 膝蓋骨下方可動性 / 組織柔軟性 / 膝関節屈曲角度低下 / 保存療法 / 膝関節屈曲制限 / 運動プログラム / 身体活動量 / 膝関節屈曲可動域 制限 / 膝関節屈曲可動域 改善 / 膝関節屈曲可動域 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症(膝OA)患者において,膝関節の屈曲角度を保つことは,膝OAの進行防止や日常生活の維持・向上に重要である. 申請者はこれまでに,膝OA患者において,膝のお皿の足先への動き(膝蓋骨下方可動性)の減少が膝関節の曲がる角度の低下と強く関連していることを明らかにした. 本研究では,膝OA患者の膝のお皿の足先への動きを制限している原因因子を明らかにし,さらに膝関節の曲がる角度を増加させる運動プログラムの確立を目指す.
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研究成果の概要 |
変形性膝関節症患者における膝関節屈曲角度の低下の要因を膝関節周囲の軟部組織柔軟性評価および,膝蓋骨下方可動性評価から明らかにし,膝関節屈曲角度の増大と身体活動量向上を目的とした3か月間の治療プログラムの効果判定を目的に実施した. 変形性膝関節症患者においても,健常高齢者同様に膝関節屈曲角度の低下と膝蓋骨下方可動性減少の関連が明らかとなった.膝関節周囲の軟部組織柔軟性,特に膝蓋骨上縁付近の柔軟性低下とも関連していることが分かり,両者の関連性を示唆する結果となった.介入においても重症度が低い変形性膝関節症患者では,膝屈曲可動域の改善と膝蓋骨下方可動性,膝周囲の軟部組織改善との関連性が明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果より,保存療法中の膝OA患者で重症度が低い群では,大腿直筋や大腿遠位部の組織柔軟性が向上することで,膝蓋骨下方可動性の改善や膝関節屈曲角度の増大に繋がることが明らかとなった.膝関節屈曲角度が増大することで,膝関節の疼痛軽減やADLの改善,身体活動量が増加すると期待される. また,身体活動量が増加することで,心理面に対してもポジティブな影響が予想され,その波及効果は高いと考える.運動自体は簡便であるため,継続して行えるものと考える. これらは,膝OA患者の重症度に応じたテーラーメイド治療に繋がり,今後の研究の発展性も高いと考える.
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