研究課題/領域番号 |
20K19259
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 中部大学 (2022) 岐阜保健大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
中谷 こずえ 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (30738737)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 矯正施設 / 健康 / 健康講座 / ケアモデル / 通信教育 / 対面講座 / 受刑者 / 健康維持増進講座 / 口腔ケア / 笑み筋体操 / 感染症対策 / 健康維持 / 行動変容 / 社会復帰 |
研究開始時の研究の概要 |
日本において罪に問われた人が,逮捕・起訴され、有罪が確定し矯正施設入所中、さらに退所後、社会復帰するに至るまでの期間、健康を維持増進するための方策を指導する矯正教育はどこにも存在しない。また、矯正施設における医療の現状は、個々の衛生管理に任せられ受診体制も十分ではない。申請者が成人男性受刑者800名を対象に健康実態・意識調査を実施した結果、現在歯数は一般者と比較し低値を示していた。また、有訴症状の1位腰痛、2位歯痛が示された。これらの結果から、逮捕・起訴された段階から退所、社会復帰するまでの期間を通じて,自身の健康に目を向けることで行動変容を支援する社会復帰支援プログラムを開発していきたい。
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研究成果の概要 |
対面での健康講座は合計108名の受刑者、通信教育講座210名受講し、最後まで修了できた受刑者156名(修了率74.3%)であった。矯正施設は、懲罰が目的である施設という前提があるため、受刑者に対しての健康を維持も自身に管理を任せられ、必要最小限の医療状況の中で生活している。健康でなければ社会復帰を果たせない。健康に生活するための知識、セルフケア方法を施設内でも行った。その結果、知識を得たことで、驚きと発見、やってみようという思いが行動変容に結びついたと考えられた。特に、口腔ケアは、現在歯数が一般者よりも低値であることや、実際に歯が無くて、歯のトラブルを抱えていたため、より実践に結びついた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
受刑者も刑期を終了すれば、社会へと戻って来る。その際、再犯を繰り返さないためにも、自身が心身共に健康でなければならないと考える。そのため、逮捕されてから出所するまで、何らかの形で健康に関する知識やケア方法を外部から、取り入れられることが重要であると考えられた。実際、現在歯数が受刑者は一般者と比較し、低値であり有意差があった。自分自身を大切にできなければ、他者をも大切にしようという思考へは至らない。その点からも、まずは自身を大切にしていくことが大切であると考えられた。そして、その先に社会復帰があると考える。受刑者への健康に関するリカレント教育に今後も関わっていきたい。
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