研究課題/領域番号 |
20K19265
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
坪内 善仁 奈良学園大学, 保健医療学部, 助教 (90849473)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Empowerment / 高齢者 / 入院患者 / 不活動 / ヘルスプロモーション / 高齢患者 / 尺度開発 / 評価尺度開発 / 地域 |
研究開始時の研究の概要 |
Empowermentとは,自身のニ-ズを把握し,問題解決に向け自ら必要な資源に働きかける能力(Gibson, 1996)である.高齢患者が退院後に社会参加を継続し不活動を予防するためには,入院中のEmpowerment促進が不可欠とされている(Cox,1994).しかし,国内に高齢患者のEmpowerment尺度は存在せず,退院後の社会参加を目指した入院プログラムの効果は主観的解釈に留まっている.そこで,本研究はPatient Empowerment Scale (PES)日本語版を作成し,高齢患者の不活動と関連を解明することを目指した研究である.
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研究成果の概要 |
日本の高齢者のEmpowermentについて,定義の再構築と高齢患者のEmpowerment測定尺度(PES-J)の作成,高齢患者のEmpowermentと生活機能との関連および構造の検証を行った. その結果,高齢者のEmpowermentは「作業・他者・地域とのつながりにおいて自己を開示し,自身の存在と課題を意識化し,意思決定に基づく協働目標及び新たな作業に対して自らの行動を適用させていく過程」と定義された.さらに,PES-Jは高い妥当性と信頼性が確認され,高齢患者のEmpowermentは身体活動量や心身機能・能力に影響することが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,現代の日本における高齢者のEmpowerment概念が明らかになり,Patient Empowerment Scale日本語版は統計学的に高齢患者に適用可能であることが示された.さらに,高齢患者のEmpowermentが身体活動量や生活機能に影響することが示唆された.これら一連の結果は,日本の高齢者におけるEmpowerment概念を的確かつ広範に浸透させる一助になると思われる.さらに,高齢患者に対するEmpowerment支援は,家族や他者とのコミュニケーションや役割遂行を促進し,閉じこもりや身体不活動を予防する一助になると考えられた.
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