研究課題/領域番号 |
20K19273
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山口 裕子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30782148)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生活習慣病 / フィリピン / 地域 / 予防行動 / ヘルスボランティア / プライマリヘルスケア / 糖尿病予防 |
研究開始時の研究の概要 |
フィリピンにおける糖尿病の蔓延は他地域のどこよりも深刻であるが,その予防策の構築と実施について未だ効果的なものはない.これまでの研究において,医療機関へのアクセス困難や経済的困窮がフィリピン人の糖尿病発症・進行を助長させていることを明らかにした.その知見を踏まえ,本研究では,フィリピンの地域在住中高年者を対象にヘルスボランティア(BHW)を活用した糖尿病予防のための教育プログラムの開発と有用性の検証を行う.糖尿病予防に関する知識や実践,生活環境の解明と既存の糖尿病予防策 の評価を行い,BWHの能力向上と地域・文化特性を踏まえたプログラムの作成を試みる.
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研究成果の概要 |
急激な社会的・経済的成長に伴う生活習慣の変容によりフィリピンの生活習慣病は増加の一途を辿っている。背景には、生活習慣病への知識不足や予防への意識の欠如、医療機関へのアクセス困難や検診費用への金銭的負担により住民の多くが生活習慣病の診断を受けられていない若しくは診断遅延状態にある現状がある。本研究では、ヘルスボランティア(BHW)を活用した教育プログラムの開発と有用性の検証を目的とした。まず、地域在住者を対象に生活習慣病の実態と影響要因について明らかにした。次に、BHWの生活習慣病予防に対する意識や活動・役割について質的記述的に明らかにした。本研究成果は国際誌、国内外への学術集会にて報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アジア地域の中低所得国では、急速な経済発展や生活習慣の変容により生活習慣病の増加が深刻であり、支援策の構築と実施について未だ効果的なものはない。本研究において、アジアの中でも特に生活習慣病の蔓延が顕著なフィリピンにいち早く着眼し課題解決に取り組んだことは意義がある。また、フィリピンにおける罹患実態とそのリスク要因についてUHCの4つの視点を取り入れ、予防策を構築する視点は他に例を見ない。特に人的資源不足が深刻であるフィリピンの現状を踏まえ、ヘルスボランティアの活用を取り入れる点は意義がある。本研究成果はフィリピンにおける生活習慣病予防支援の質の向上に貢献できる。
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