研究課題/領域番号 |
20K19352
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高橋 容子 順天堂大学, 保健医療学部, 助教 (20845622)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 脳卒中 / 歩行障害 / リハビリテーション / ニューロリハビリテーション / 理学療法 / 脊髄神経経路 / バイオマーカー / 神経生理学 / 歩行 / 脊髄 / 脊髄相反性抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中患者の歩行再建は、介護予防の観点から社会的にも重大な問題であり、効果的な歩行 リハビリテーションの確立が急務である。歩行に対するニューロリハビリテーションは未確立であり、その原因は、脳卒中患者の歩行における異常な下肢運動パターンの神経メカニズムが未解明であることや、歩行再建の治療指標となる神経学的なバイオマーカーが存在しないことにある。本研究では、脳卒中患者の歩行の異常パターンの脊髄における神経メカニズムを解明し、脊髄神経学的なバイオマーカーを確立することを目的に実施する。
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研究成果の概要 |
歩行中の脊髄神経経路の働きに着目し、脳卒中患者の歩行の神経メカニズムを解明し、脊髄神経学的なバイオマーカーを確立することを目的に実施した。開発した歩行中の脊髄相反性抑制評価システムを用いて、13名の健常者および2名の脳卒中患者のデータの取得を実施した。健常若年者においては、立脚期から遊脚期への移行期、および遊脚期から立脚期への移行期の2つのタイミングで抑制がかかることが明らかになった。脳卒中患者では、値の推移としては健常者のように2つのタイミングで抑制が増強する傾向が見られず、遊脚期において抑制が増強するタイミングが少なかった。さらに筋の同時収縮と相反性抑制の異常が関連する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳卒中患者の歩行再建は、介護予防の観点で、社会的にも重大な問題であり、効果的な歩行リハビリテーションの確立が急務である。脳卒中患者のリハビリテーションでは、神経の可塑的変化を促すニューロリハビリテーションの重要性が広がりつつある一方で、歩行に対するニューロリハビリテーションは未確立である。その原因は、脳卒中患者の歩行における異常な下肢運動パターンの神経メカニズムが未解明であることや、歩行再建の治療指標となる神経学的なバイオマーカーが存在しないことにある。 本研究の成果は、脳卒中患者の歩行中の脊髄相反性抑制の状態を明らかにし、今後、治療指標となるバイオマーカーの確立に寄与するという点で意義がある。
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