研究課題/領域番号 |
20K19372
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
矢口 春木 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (10750060)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 変形性関節症 / 歩行解析 / ウェアラブルセンサー / 屋内歩行 / 屋外歩行 / ウェアラブルセンサ / 変形性膝関節症 / バイオメカニクス / 屋外階段昇降 / バイオメトリクス / 研究環境調整 / 関節負荷 / 屋内・屋外動作解析 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症は、主に膝関節の疼痛やこわばりにより、歩行と階段昇降に支障が生じる。発症と進行には、膝関節への繰り返しの負荷が主な要因とされているが、膝関節にかかる負荷は屋内環境下では測定されているが、屋外環境下では機器の技術的な課題で測定できていなかった。屋外環境では、外気温の変化や路面材質が異なることから、屋内環境とは異なる運動特性となり、膝関節にかかる負荷も異なると考えられる。本研究では、共同研究により開発したウェアラブル型3次元動作解析装置を用いて、変形性膝関節症者における屋内環境と屋外環境、外気温による相違が歩行と階段昇降時の運動特性や膝関節にかかる負荷に与える影響を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究では、ウェアラブル型3次元動作解析装置を用いて、変形性膝関節症者における屋内環境と屋外環境による歩行時の運動特性や膝関節にかかる負荷について検討することを目的とした。対象は、変形性膝関節症症例19例(71.6±1.6歳、BMI 25.9±0.8、男性7名、女性12名)と健常高齢者20名(70.6±1.7歳、BMI 22.0±0.8、男性11名、女性7名)とした。歩行解析は、慣性センサを左右それぞれ大腿部、下腿部、足部に1つずつ装着し、さらに、荷重計を搭載した靴を履いて行った。屋内歩行解析は、平均気温24.3±0.5度、フローリングの床材で平地直線7mの歩行路を使用した。屋外歩行解析は、平均気温10.0±3.2度、タイル状の床材で平地直線7mの歩行路を使用した。杖などの歩行補助具は使用せず、それぞれ同一日に各6回試行した。歩行解析は、膝関節と股関節の運動学的変数を用いて、測定環境(屋内と屋外)と測定肢(患側と反対側、健常者)を要因に、統計学的検討を行った。結果は、膝関節と股関節の運動学的変数に測定環境と測定肢に交互作用はなく、主効果は、測定肢間で健常者と患側、反対側に、最大膝関節屈曲角度(62.2±2.4度、46.5±2.4度、49.9±8.8度、p<0.01)と最大股関節屈曲角度(30.7±1.4度、22.1±1.4度、23.7±5.6度、p<0.01)に有意差がみられ、測定環境間で、最大股関節伸展角度(屋内8.6±0.6度、屋外10.9±0.6度、p=0.18)に有意差がみられた。屋内と屋外での測定環境の違いによる歩行時の運動特性は、変形性膝関節症者と健常高齢者で有意な差はみられなかった。
|