研究課題/領域番号 |
20K19384
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
積山 和加子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 准教授 (20613011)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 腎臓リハビリテーション / 神経筋電気刺激 / 血液透析 / 慢性腎臓病 / 物理療法 |
研究開始時の研究の概要 |
透析患者へのリハビリテーションは,透析時間を活用した運動療法が有効であるとの報告があるが,現行の診療報酬制度において透析患者は疾患別リハ料の対象外である。 近年,透析中の運動療法の代替手段として,神経筋電気刺激療法(Neuromuscular electrical stimulation:NMES)が注目されている。これまでのNMESに関する研究では主に大腿四頭筋やベルト式骨格筋電気刺激で下肢筋全体を対象とした効果を検討しており,下腿三頭筋だけを対象とした効果は不明だった。そこで,本研究では,透析中に下腿三頭筋に対してNMESを行い,運動機能や透析効率改善効果が得られるかについて検証する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、維持透析患者に対して透析中に神経筋電気刺激療法(neuromuscular electrical stimulation; NMES)を用いた受動的トレーニングを行い、その効果を検証した。6ヶ月の介入前後で比較したところ、透析中にNMESを行った群では何れの運動機能評価において有意差を認めなった。コロナ禍の影響で6か月間のNMES介入が遂行できた者が5名と少なく、本研究目的における十分な検証ができたとは言い難い。今後、本研究助成内での検証できなかった点については、効果的な透析中のNMESの実施方法についてさらなる検証を進めていく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における維持透析患者数は研究開始当初の2018年末には33万人にのぼり、平均年齢は69歳と高齢化が進んでいる。透析患者の高齢化に伴い、認知症やその他の合併症を有した対象者の増加が予想される。従来型の透析中の運動療法は、ベッド上での自転車エルゴメーターやレジスタンストレーニングを実施するため患者自身の努力が必要とされ、重症例や認知症などを合併している場合は実施困難となる。近年、透析中の運動療法の代替手段としてNMESがあり、透析中のNMESは患者本人の努力を必要としない受動的な方法であるため、運動療法継続困難例についても導入できる可能性がある。
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