研究課題/領域番号 |
20K19406
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2021-2022) 弘前大学 (2020) |
研究代表者 |
安藤 雅峻 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (90844431)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 高齢者 / 介護予防 / 運動能力 / 近隣環境 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の健康寿命の延伸には,運動能力の維持・向上が重要である.高齢者の運動能力には,身近な空間である近隣環境が影響しうる.本研究課題の目的は,①地域在住高齢者の運動能力に影響する近隣環境の要因を明らかにすること,②近隣環境に応じた効果的な運動プログラムの選択手法を確立すること,である. 生活機能が良好な65歳以上の地域在住高齢者を対象とする縦断的観察研究を実施する.多変量解析により,近隣環境が個人の運動能力に影響するメカニズムについて,基本属性,精神・心理的要因,社会的要因を含めて多角的に検証する.最終的に,近隣環境に応じた効果的な運動プログラムの選択手法を確立・実用することを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題は,地域在住高齢者の運動能力維持・向上に対する効果的な支援策の選択に資する近隣環境要因を同定するため,横断的および縦断的観察研究を実施した.自立高齢者624名を対象に,各種運動能力テストおよび近隣環境に関する質問紙調査をベースライン時および1年時に行った.解析の結果,近隣の運動施設および犯罪に対する安全性が運動能力(特に移動能力)と有意に関係した.以上の研究成果より,高齢者を取り巻く近隣環境的特徴に応じて,移動能力支援プログラムを選択することが重要である可能性が示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の運動能力に対する支援策は,主に対象者の個人的属性に基づき選択されてきた.一方,高齢者の健康には,個人的属性という内的要因のみでなく,近隣環境などの外的要因も影響する.よって,運動能力に対する支援策に関しても,近隣環境を含む包括的な評価結果に基づきプログラムが選択されるべきである.本研究課題では,近隣における運動施設(物的環境)と,犯罪に対する安全性(社会環境)の両者が運動能力(特に移動能力)と横断的・縦断的に関係することを明らかにした.これによって,運動能力低下者(またはリスク者)を層別化し,かつ移動能力支援のためのプログラム選択を行う際の有益な資料を提供できたものと考える.
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