研究課題/領域番号 |
20K19430
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 福井医療大学 |
研究代表者 |
新谷 純 福井医療大学, 保健医療学部, 講師 (80790419)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | うつ病 / 音声解析 / カオス理論 / 神経疲労 / 音声分析 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病は我が国において有病率の高い一般的な精神疾患である。うつ病は症状の変化によって脳機能にも変化が生じていることが知られており、脳機能によって生成される発話信号からも、その症状に対応する異常が観測されると考えられる。本研究では、音声解析にカオス理論的な手法を適応し、特徴量を抽出することで、うつ病の新たなバイオマーカーを得ること目的とする。うつ病の評価に適正なカオス理論的特徴量を関連付けることができれば、病期の進展状況を客観的かつ簡便に知ることができるだけでなく、薬剤の効果判定としての指標となることも期待される。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、健常者の神経疲労時における音声を、カオス理論を用いて解析することにより、脳の活性度を表すCEM (Cerebral Exponent Macro)値が低下することを明らかにした。次いでうつ病患者と健常者の音声に対して同手法により解析を行ったところ、うつ病患者の音声から得られたCEM値は健常者よりも優位に低下を示していることが明らかとなった。本解析手法はうつ病におけるスクリーニング検査として利用可能であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国におけるうつ病は、5.7%の有病率とされる一般的な精神疾患である。うつ病像の判定に、問診や様々な評価尺度が用いられているが、複雑な病態を呈しており、診断や治療をに支障になることがある。うつ病の診断や治療効果の判定には簡便で非侵襲的に評価できる手法の確立が求められている中、本研究では、人間の音声に、カオス理論を応用した解析を行い、脳の覚醒度を示す指数であるCEM(Cerebral Exponent Macro)値と呼ばれる数値の算出をした。うつ病患者と健常者の音声に対して比較検討を行ったところ、両者を有意に分離することが可能であり、うつ病のスクリーニング検査として利用可能と考えられる。
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