研究課題/領域番号 |
20K19546
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 知 昭和大学, 歯学部, 助教 (00823064)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 骨折治癒過程 / 歯周病 / 骨幹部 / 骨幹端 / 長骨骨幹端 / 骨膜 / 骨髄 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は歯周組織の炎症で、全身に炎症を引き起こす慢性炎症疾患である。糖尿病など様々な疾患と関連することが報告されているが、骨折の修復過程にどのような影響があるかは明らかとなっていない。本研究では歯周病モデルマウスを用いて、歯周病が骨折治癒過程に与える影響について解析を行う。
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研究成果の概要 |
歯周病は血流を介して、全身に炎症を引き起こす慢性炎症疾患である。これまで歯周病が骨折治癒にどのような影響を与えるか検討した報告はない。本研究では、歯周病モデルマウスを用いて、歯周病が骨幹端および骨幹部の治癒過程に与える影響について検討した。その結果、骨折後7日目、髄腔側に形成される仮骨の量は、歯周病モデル群において骨幹端、骨幹部ともに減少していたが、有意な差は認められなかった。14日目でも髄腔側の仮骨、骨折部の骨形成量およびBMDともに差は認められなかった。この結果から、マウスの結紮による歯周病モデルでは、骨幹端および骨幹部の骨折治癒過程が阻害されないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病は慢性炎症疾患である。スポーツ選手がスポーツドリンクの摂取量が多いため、歯周病の発症率が高いことが報告されている。骨折の発生率も高いため、歯周病が骨折治癒に与える影響を解明することは重要な課題である。リウマチなどの慢性炎症疾患では骨折治癒は遅延することが報告されている。本実験の結果から、血中の炎症マーカーが上昇しないレベルの歯周病モデルでは、骨折治癒過程に大きな影響がないことが明らかとなった。これらの結果から、口腔内を管理し、全身性の炎症を引き起こさないような環境を維持することが重要であると考えられた。
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