研究課題/領域番号 |
20K19566
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020, 2022) 駿河台大学 (2021) |
研究代表者 |
大野 志郎 東京大学, 社会科学研究所, 特任准教授 (50708980)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | eスポーツ / ゲーム依存 / ウェルビーイング / スポーツマンシップ / 健康 / 共感性 / 抑うつ / 縦断調査 |
研究開始時の研究の概要 |
eスポーツの健康的使用(ヘルシーユース)のための科学的情報の収集を目的として、2波のオンラインパネル調査を行う。身体的・精神的健康への悪影響や社会的問題を生じさせる要因と、その程度を量的研究により特定することで、eスポーツを健康的に使用するためのガイドライン策定に必要な情報を提供する。縦断調査により、身体的・精神的健康や社会的問題といった悪影響をもたらす要因、またそれらの悪影響を軽減させる可能性のある要因および、協調性や集中力の向上などの向社会的影響が生じる要因を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、eスポーツの健康的使用と問題ある使用を分ける因子として、eスポーツ使用におけるスポーツマンシップに着眼した。独自に作成したeスポーツマンシップ尺度を用いた分析により、高いeスポーツマンシップは、ゲーム利用時間およびゲーム依存傾向を抑制する可能性を示唆する結果を得た。また特に、ルールや決まりを順守するタイプのeスポーツマンシップが高い場合に、共感性やウェルビーイングなどのポジティブな心理傾向と関連し、低い場合に、健康上の問題とゲーム依存傾向と関連していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本国内においても、eスポーツのプレイヤーは増加しており、その教育的効果への期待が高まる半面、ゲーム依存などネガティブな影響についての懸念は世界的に問題視されている。本研究はeスポーツの良い影響と悪い影響の双方を統計的手法により確認した上で、青少年がeスポーツを健康的に利用するための重要な因子としてのeスポーツマンシップを発見し、その影響の程度を確認した。また、同一の回答者に複数回のアンケートを行うことにより、時間経過による変化・因果関係の分析を可能にする手法を用いた点、1600サンプルを超えるeスポーツ利用者を対象とした点において、学術的価値が高い。
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