研究課題/領域番号 |
20K19584
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中川 剣人 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 講師(任期付) (80735457)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | MRI / 脳の可塑性 / アスリート / H反射 / 可塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
アスリートの巧みな運動を支える脳は一般人と比べて特殊であることは知られているが、特に運動を司る一次運動野の変化パターンはアスリートによって異なる。本研究では、アスリートの一次運動野機能・構造の変化パターンがどのような要因で決定されるか、またパターンごとの機能的役割を明らかにすることを目的とする。MRIにて様々な競技のアスリートの脳機能・構造を計測し、競技タイプごとにどのような一次運動野の特徴があるかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、トップアスリートの驚異的な身体運動の巧緻性を支える脳の可塑的変化が競技特性や競技力によってどのように異なるのかを検討することを目的とした。そのため、特徴の異なる競技選手を対象として、3テスラMRI装置を用いて、競技ごとの脳構造の特徴を明らかにした。その結果、1) 野球選手における小脳の白質構造の増大、2) スキー選手における頭頂葉の灰白質構造および白質構造の増大、競泳選手における小脳、視床下部の増大、背外側前頭前野、楔前部の競技力依存的な灰白質の変化といった競技特性を反映していると考えられる脳構造(局所灰白質体積、白質横断面積)の特徴を抽出することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アスリートの競技力を高めるために脳を中心とする神経系の貢献は少しずつ理解が進んでいる。一方で、競技力を高めるための中枢神経系への介入やトレーニングをどのように実施すればよいのかはほとんどわかっていない。その原因の一つとして、競技によって脳の特徴が異なることが予想されるため、現状打破の第一歩として、脳の可塑的変化における競技特異性を検討する必要がある。本研究では、従来の研究で多く行われてきた非運動選手との比較ではなく、他競技選手との比較を行い、競技特異的な脳の特徴を明らかにしたことで、競技によって介入する脳領域を変える必要性があるかもしれないということを提言できる。
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