研究課題/領域番号 |
20K19588
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
齊藤 亜由子 工学院大学, 先進工学部, 助教 (90710715)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 歩行計測 / 関節角度 / 姿勢 / 主観評価 / 性差 / 審美性 / 美しい歩き方 / 歩行解析 / 感性評価 / 官能評価 / センサ・フュージョン / バイオメカニクス / 認知科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,評価者の感性に委ねられた「美しい歩き方」の評価基準に関して,バイオメカニクス的解析と認知科学的解析を併せて行うことにより,美しい動作の特徴および「その動作がなぜ美しいと評価されるのか」定量的に明らかにし,美しく見えるコツを得る.加えて機能解剖学的観点から動作の特徴を分析し,「美しい歩き方」の健康増進効果を解明する.「美しい歩き方」特有の健康増進効果を明らかにすることができれば,身体への健康増進効果に加え,「美しく見える」という気分の改善による精神面への健康増進効果が得られるため,人生100年時代に対応した心身の健康を支える歩行様式として多くの人に受容されることが期待できる.
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研究成果の概要 |
本研究では歩行動作における運動学的要素と,審美性を評価する心理的要因との関係性を調査するため,骨盤の自然傾斜角(腰仙角15~30度)を保ち背筋を伸ばす歩き方をスタイルA,骨盤を後傾させ(腰仙角10度以下)背筋を丸める歩き方をスタイルBと定義し,ウォーキング講師男女各1名の歩行を計測した.歩行計測実験と主観評価実験の結果より,歩く人・評価する人の性別によらず,スタイルAの歩き方は第三者から見て「健康である」印象が強いことが示された.また,膝から下の動きについては「好き」「嫌い」といった個人の嗜好が関連しており,屈曲伸展のメリハリをつけた膝・足首の動きは「好き」と評価されやすいことが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第三者から美しいと評価される歩き方の特徴を明らかにすることができれば,歩行における身体への健康増進効果に加え,「美しく見える」という気分の改善による精神面への健康増進効果が得られるため,「美しく見える歩き方」は心身の健康を支える運動様式として多くの人に受け入れられることが期待できる.本研究で定義した二種類の歩行において,各歩行の特徴的な関節角度の変化をとらえ,さらに全身・上半身・脚部の三種類の歩行動画を用いることにより,背筋をまっすぐに保つ上半身の姿勢だけでなく,膝・足関節の曲げ伸ばしを明確に行うことが他者から好印象を持たれやすいことを示した点が本研究の成果である.
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