研究課題/領域番号 |
20K19591
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
小倉 晃布 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (10780588)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 動感(キネステーゼ) / 能動的意識 / 受動的意識 / 焦点化質問法 / 器械運動 / 促発能力 / 創発分析能力 / 能動的キネステーゼ / 受動的キネステーゼ / 焦点化質問シート / 発生運動学 / 動感 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の課題は,学習者(学生)の気づくという自覚のないまま無意識的に実施されているコツ(受動的キネステーゼ)を,発生運動学の焦点化質問法によって能動的に意識できるコツ(能動的キネステーゼ)に上らせ,運動指導に活用できる動感内容として活用できるための学習ツールを開発することにある. 本研究では,この焦点化質問法を用いた学習ツール「焦点化質問シート」を開発し,この学習ツールを用いた指導実践によって学生の受動的キネステーゼの顕現化が可能であるか,そして,この学習ツールの活用が学生の指導力向上に効果的であるかどうかを検証していく.
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研究成果の概要 |
指導者をめざす学生の中には、運動が上手にできるけれども初心者に教えようとした際にうまく教えることができないという者も少なくない。本研究課題では、このような問題の解決策を現象学的立場から明らかにすることを試みた。結果的に、運動の熟練者であっても自己の動感意識を詳細に把握できているわけではないことが明らかとなったが、学校現場などで初心者を相手に運動を教えるためにはこのような無意識的な動感意識(受動的キネステーゼ)を意図的に覚醒させ、能動的に把握する必要がある。本研究では、その方法論として「焦点化質問シート」を開発し、それを用いた実践によって学生の受動的キネステーゼを顕現化できる可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、運動技能に長けた者(学生)が初心者(児童生徒)に運動を教える際には、自己の運動に関する動感意識を無意識的な部分(受動的意識)にまで切り込んで分析し、能動的に把握することの重要性が示された。また、本研究では、そのような運動熟練者である学生が自己の受動的な動感意識(受動的キネステーゼ)を能動的に把握するための具体的な方法論として、学習ツール「焦点化質問シート」が示され、その学習ツールを用いた実践によって、学生の受動的キネステーゼの顕現化の可能性が示された。本研究の成果は、指導者養成機関における「指導力をいかに養成するか」という中心的課題に対して一つの解決策の提示になるものと考えられる。
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