研究課題/領域番号 |
20K19667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 株式会社辻料理教育研究所(辻静雄料理教育研究所 研究部門) |
研究代表者 |
五領田 小百合 株式会社辻料理教育研究所(辻静雄料理教育研究所 研究部門), 研究部門, 客員研究員 (30829784)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ナッジ / 健康無関心層 / 食選択 / 介入 / 因果推論 / 行動変容 / 介入研究 / おいしさ / 融合研究 / 実店舗 / 学際研究 |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命延伸の促進を鑑みた健康的な食選択を継続するための仕組みの構築は、公衆衛生学分野における喫緊の課題である。これまで栄養教育等によるヘルスリテラシー向上を目的とした施策は行われてきたが、健康無関心層は依然として取り残されたままである。近年、健康的な行動を自然に行うための仕組みとして、ちょっとしたきっかけを与えることで対象者に望ましい行動を自発的に促す「ナッジ」が活用されている。 本研究では、意思決定時の思考特性である、直感的で速いシステムと論理的で遅いシステムを考慮し、実店舗でナッジを活用することで、健康無関心層を含む一般市民を対象に健康的な食選択を無理なく継続させる仕組みの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、実店舗でナッジを活用することで、健康無関心層を含む一般市民を対象に健康的な食選択を無理なく継続させる仕組みを検討することを目的とした。差の差分析法を用いて ナッジ(介入)の効果を検討した結果、直感的で速い思考を要する介入のみを実施した場合では、大幅な売上向上は認められなかったことから、論理的な遅い思考を要する介入も加えて実施したことが売上向上につながったと考えられる。また、ナッジの効果は、顧客の背景や社会経済的要因の影響を受ける可能性があることを認識したうえで、リピーターが定着するまで継続することで発揮される可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
栄養や健康を売りにしている店舗であれば、来店する時点で顧客のヘルスリテラシーが高いというバイアスが生じる可能性があるが、本研究では製菓・製パン店において介入を行ったため、対象者に健康無関心層がいない状態を回避できた。調理・製菓教育の実践的研究を目的に形成されたコンソーシアムの店舗を対象としたことで、店舗経営者に一般店で容易に導入できる成功事例に関する情報を届けやすい状況で実施することができた。
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