研究課題/領域番号 |
20K19668
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
何 欣蓉 北海道大学, 保健科学研究院, 特任講師 (50815561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ビタミンK / 腎臓近位尿細管細胞 / ミトコンドリア / 酸化ストレス / 脂肪毒性 / 抗酸化作用 / 近位尿細管細胞 / 活性酸素種 / ビタミン K / 腎臓病 / 脂肪酸代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病性腎症の患者では近位尿細管上皮細胞で脂肪滴の蓄積が起こる。また、細胞実験でも脂肪酸負荷により脂肪蓄積や ATP の低下が起こる。これは脂肪酸代謝及びミトコンドリア代謝の異常が原因と考えられる。 近年ビタミン K がミトコンドリアの ATP 産生を促進することが示されたが、腎臓におけるビタミン K の作用は未だ解明されていない。本研究ではビタミン K による腎臓の脂肪蓄積とミトコンドリア障害の改善作用の解明のために、培養細胞や動物への脂肪酸負荷による脂肪毒性やミトコンドリア機能への影響を検討し、タミン K の保護作用の機序解明を目的とした。
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研究成果の概要 |
本研究では、ビタミンKの一種であるメナキノン-4(MK-4)による腎近位尿細管細胞の酸化ストレスの改善作用に着目した。HK-2細胞に活性酸素種(ROS)の誘導剤や脂肪酸を添加し、ROSの蓄積によって酸化ストレス状態になり、脂肪滴の蓄積やATPの低下、さらにミトコンドリアの機能異常が観察された。これらの障害はMK-4の添加によって改善された。一方、ミトコンドリア呼吸能の変化を測定した結果、非刺激HK-2細胞においても、MK-4がミトコンドリア機能を活性化させることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、酸化ストレスが糖尿病性腎症を含む様々な疾患の原因と報告されている。本研究でビタミンKの一つであるMK-4が酸化ストレスや脂肪毒性から細胞を保護し、ATP産生を増加させたことから、糖尿病性腎症や酸化ストレス関連疾患の予防に働くことが期待できる。また、MK-4も新たな治療戦略になり得、患者の減少や医療費削減に貢献することができると考える。
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