研究課題
若手研究
高齢ドライバーによる交通死亡事故が社会問題となっており、運転技能低下の要因として、視覚情報を用いた動作の制御機能の加齢低下が挙げられる。本研究では、大脳皮質運動野と他の脳領域のネットワーク機構に着目して、この機能低下のメカニズムを検証する。そして、機能が低下した高齢者に対して介入を行う際に重要となる神経生理学的ターゲットの同定を目指す。
視覚情報を用いて運動を精確に制御する機能(視覚運動制御機能)は、日常生活において重要な役割を担う。本研究により、より精確な視覚運動制御が要求された場合には、トップダウン型の注意機能に関わる、脳の中前頭部で生じるシータ帯の脳波律動が増強すること、補足運動野が運動肢と対側の一次運動野に対して促通性に機能すること、運動肢と同側の運動前野が運動肢と対側の一次運動野に対して抑制性に機能することが明らかとなった。
近年、高齢ドライバーによる交通死亡事故が社会問題となっており免許の自主返納が助言されている。しかし、公共交通機関の充実していない地方に暮らす高齢者にとって自動車は生活の足であり、不安ながらも運転を継続しているのが現状である。よって、安全に運転することができる期間(安全運転寿命)を延伸することが重要となるが運転時に必要となる視覚情報を用いた動作の制御機構や機能低下に関わる生理学的機序は解明されていない。本研究では、脳の中前頭の脳波律動、補足運動野や運動前野の活動が視覚運動制御に関わることを示した。本研究の一連の成果は視覚運動制御機能の加齢低下に対する新たな介入手段の確立に繋がることが期待される。
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