研究課題/領域番号 |
20K19736
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
蘇 リナ 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 人間工学研究グループ, 主任研究員 (60771871)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 座位行動 / 循環器系反応 / 自律神経活動 / 心拍変動 / 労働衛生 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、“座位行動(sedentary behavior: SB)”への社会的関心が高まっている。過度なSBが健康を脅かすことを示す研究報告が増えたことが影響している。しかし、これまでの研究では、「1日の総SB時間」など、SBを身体活動の要素としてのみ扱った場合が多く、「勤務中SB」など労働衛生的側面からの検討は不十分である。勤務時間の大部分を座位で過ごすような働き方をする人は増えており、労働者のSBに関する知見を深めることは重要である。本研究では、労働者を対象に、「余暇中SB(業務負荷なし)」と「勤務中SB(業務負荷あり)」それぞれが循環器系反応や自律神経反応に及ぼす影響の程度を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究は、労働者を対象にウェアラブル機器で計測した勤務及び余暇中の座位時間が循環器系反応と自律神経反応に及ぼす影響の程度を検討することを目的とする。 令和3年度に60名、令和4年度に30名程のデータ収集が完了した。1人当たりに、24時間、7日間(勤務日4日以上、休日1日以上)のウェアラブル機器の装着、質問紙による測定・調査を行い、①生活活動時間(睡眠時間、勤務時間、座位時間など)、②身体活動量、③心拍変動、④心肺持久力に関するデータを収集した。1人当たりのデータ量が膨大であることから、現在データ処理に時間を要しているが、今後の成果発表(学会発表および論文発表)に向けて準備を進めている。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、座位行動と健康リスクの関係が明らかになりつつある。しかし、勤務中の座位行動に関する知見は非常に不足しており、座位行動の労働衛生的側面を考慮した研究が不十分である。本研究では、勤務中に行われる長時間の座位行動が労働者の「職業性有害因子」となり得る可能性があるという視点から、“業務負荷”のある勤務中の座位行動においては、余暇中の座位行動と同等またはそれ以上の健康リスクが生じる可能性があると仮説を立て、日常生活における重要なデータを収集した。特に勤務時間が長く、座位時間も長いと考えられる日本人労働者に関するエヴィデンスは、労働現場で対策検討に役立ち、体力科学及び労働衛生研究の進展に貢献できる。
|