研究課題/領域番号 |
20K19738
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 協同乳業株式会社研究所 |
研究代表者 |
久米 愛子 協同乳業株式会社研究所, 研究所, 研究員 (30782536)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | ポリアミン / 腸内細菌 / 妊娠 |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌の代謝産物の1つであるポリアミンが宿主の健康に影響を与えることが明らかとなってきた。胎児期や乳児期に曝された環境が動物の生涯に渡る健康状態に関わることが知られており、母親の腸内細菌由来ポリアミンも重要な環境因子となり得ると考えられる。本研究は、妊娠マウスや授乳期マウスの腸内細菌由来ポリアミン濃度を調整し、腸内細菌由来ポリアミンが母マウスの健康状態や、胎盤や母乳を介した栄養伝搬などを通して仔の発育に与える影響を明らかにする。さらに、見出された影響がポリアミンの生理活性として近年注目されるオートファジー誘導作用に依存する可能性を検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究は、母体のポリアミンが胎児期や幼少期の児に与える影響を明らかにするために行った。低ポリアミン飼料とポリアミン合成阻害剤を用いて腸内細菌由来ポリアミンの妊娠や胎児に対する作用を検証するための妊娠マウスモデルを確立した。確立した妊娠マウスモデル由来の仔マウスの解析により、妊娠後期における低ポリアミン状態が出生後の仔マウスの発育に影響を与えることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎児期や幼少期に曝された様々な状況が、生涯に渡る健康状態に影響を与えることが明らかとなってきている中、本研究では母体の低ポリアミン状態もその一つである可能性を示した。この成果は、母体環境の改善を基盤とした次世代の健康増進に関与する物質候補としてポリアミンを提言する礎となる。また、本研究で新たに確立した低ポリアミン化妊娠マウスモデルは、胎児の発育や発達に対するポリアミンの影響および作用機序解明に利用できる有意義なものである。
|