研究課題/領域番号 |
20K19840
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西山 勇毅 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (80816687)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 音声式適時ESM / 内在運動情報 / 運動学習促進 / コンテキスト認識 / 音声入力 |
研究開始時の研究の概要 |
身体感覚の言語化は、運動の熟達化を促進することが明らかになっている。情報通信技術の発展に伴い客観的な運動情報を用いた運動学習支援は多く研究されてきたが、身体感覚といった内在運動情報を日常的に検知・還元する技術基盤が確立しておらず、内在運動情報は運動学習に活用されていない。本研究では、自己内省の反復性と内在運動情報の言語化による熟達促進効果に着目し、ユーザの状況に応じて配信可能な音声式Experience Sampling Method(ESM)を用いた内在運動情報検知・還元基盤を構築する。実証実験を行い、本提案基盤が内在運動情報の入力負荷軽減と習慣化に与える効果と応用可能性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
大学の野球部員(116名)に実施したアンケート調査より、94.81%が過去に運動感覚の記録経験があり、その内68%が運動感覚や運動計画といった内在運動情報を記録していること、55.28%が限りなく記録負荷が低い場合、より高い頻度での内在運動情報の記録を希望していることを明らかにした。内在運動情報を低負荷に収集するために、音声認識とコンテキスト認識技術を応用し、反復練習中にハンズフリーで内在運動情報の記録を支援する基盤(MiQ)を設計・実装した。大学の野球部員(8名)に実施した評価実験より、本基盤を利用することで、内観運動情報の記録回数と量が増加し、入力負荷が低減することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動学習の質の向上は、スポーツを筆頭にリハビリテーションや伝統技術の継承など身体動作を伴う様々な活動において長年研究されてきた。これまでの情報技術を用いた運動学習支援システムでは、ビデオやモーションセンサ、生体データの値などの外観運動情報を用いてきたが、運動学習の質の向上には、内在運動情報も重要なデータである。これまで記録できなかった内在運動情報を蓄積し利用可能にすることで、内在運動情報を用いた新たな研究や運動学習支援システムの開発が進み、運動学習の分析・支援研究分野に波及効果をもたらすことが期待される。
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