研究課題/領域番号 |
20K19855
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 京都先端科学大学 (2021-2022) 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) (2020) |
研究代表者 |
原田 佑規 京都先端科学大学, 人文学部, 講師 (80869280)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 注意 / バーチャルリアリティ / 顕著性 / 視覚ガイダンス / 認知支援 / 仮想現実 / 注意の予測 / 拡張現実 / 視覚認知 / ヒューマンインタラクション / 空間認知 |
研究開始時の研究の概要 |
信号や標識などの情報の見落とし防止策として、AR技術を用いた空間認知の支援が注目されている。この支援効果を高めるために、360度空間における注意の分布を用いて周囲の情報の気づきにくさを推定し、気づきにくい情報の周囲にAR情報を重畳するシステムを提案した。本研究では、情報の気づきやすさの推定精度を向上させるため、360度方向の注意分布が空間のパターンや視覚情報の量によってどのように変化するかを定量的に計測する。本研究の成果は、不注意を防止するヒューマンインタラクションコンテンツの開発に必要な認知心理学的知見を提供する。
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研究成果の概要 |
拡張情報によって作業のパフォーマンスを高めるためには,作業中の人の注意を予測することが重要である。本研究では,作業中の周囲の情報からユーザの注意を予測できる可能性を検証するために,360度の注意分布が背景情報によってどのように変化するかを定量的に評価した。実験では,バーチャルリアリティ空間の中で視覚探索課題を実施し,ターゲットの探索時間と視線の停留時間を計測した。独立変数として課題中の周囲の情報を操作した。その結果,視覚探索中の視線の停留時間は背景の顕著性とある程度関連することを発見した。この結果は,背景情報の顕著性から作業中のユーザの注意分布をある程度予測できる可能性を示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,ARグラスや透過型ディスプレイといったように,拡張情報を呈示することで作業パフォーマンスを高める技術が開発されている。しかしながら,人には一度に処理できる情報の量に限りがあるため,過度な表示は注意の混乱を生じさせる恐れがある。この混乱を回避するために,ユーザの注意に応じて必要な情報を表示するシステムが求められる。本研究の成果は周囲の情報の顕著性をセンシングすることでユーザの注意をリアルタイムで予測できる可能性を示唆する。これはヒューマンインタラクティブな拡張情報の表示システムにおける基盤知見の1つになると考えられる。
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