研究課題/領域番号 |
20K19867
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 広島大学 (2022) 生理学研究所 (2020-2021) |
研究代表者 |
横山 寛 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 特任助教 (10829823)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 脳波 / 位相同期 / 脳機能ネットワーク解析 / ベイズ推定 / データ駆動型モデリング / 動的ネットワーク推定 / 変化点検知 / 機能的ネットワーク推定 / 機能的ネットワーク解析 / 脳波ダイナミクス / 確率的グラフィカルモデル / 機能的結合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,脳波に基づく脳機能ネットワークの時系列解析手法の提案である.近年の脳科学研究では,脳機能ネットワークの時系列ダイナミクスに着目した研究が盛んとなっている一方で,脳機能ネットワークの時系列変化をデータ駆動的に推定する手法が未だ確立されていないという問題がある.本研究では,確率的グラフィカルモデルやベイズ的推論を用いた動的ネットワーク解析手法を検討し,脳波の過渡的な同期現象の背景にあるネットワークダイナミクスの可視化を可能とする新しいデータ駆動的解析手法の提案を目指す.
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研究成果の概要 |
近年の脳科学研究では,脳機能ネットワークの時系列ダイナミクスに着目した研究が盛んとなっている一方で,脳機能ネットワークの時系列変化をデータ駆動的に推定する手法が未だ確立されていないという問題がある.本研究では,データ駆動的なアプローチによる解析から脳波に反映される脳機能ネットワークの時系列動態の定量化を目指した.その結果,数理モデルを用いたネットワーク結合のデータ駆動的な時系列推定手法に変化点検知のアルゴリズムを組み合わせることで,時系列的な脳機能ネットワークの推定とネットワーク構造の変化検出を同時に実現する手法を提案し,脳波解析により,同手法の神経生理学的な妥当性を示すことができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,データ駆動的なアプローチにて,観測脳波から脳機能ネットワークの時系列変化と検知と可視化の両方を同時に実現する手法を提案し,その妥当性を示すことができた.これらの結果は,脳機能ネットワークの過渡的な変化を時間分解能の高い脳波から本提案手法を基にミリ秒単位のスケールで検出できることを意味し,本提案手法を活用することで様々な認知課題実行時における脳のメカニズムとネットワークダイナミクスとの関係を定量的に議論することができる.脳のネットワーク動態の機能的役割が定量できれば,ヒトの認知機能評価に必要なサロゲートバイオマーカー探索などにも役立てることができ,医用工学的な応用が期待される.
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