研究課題/領域番号 |
20K19878
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
渡邉 研斗 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (50828324)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歌詞情報処理 / 自然言語処理 / 音楽情報処理 / ヒューマンコンピュータインタラクション / 創作支援 |
研究開始時の研究の概要 |
小説や歌詞などの創作的文書の自動生成技術は深層学習の発展を背景に、文法や意味が正しい文を生成できるようになったが、生成文章の内容は一貫性や具体性に欠けるため、作者の意図を反映した文章を生成することは難しいタスクである。本課題では、作者の意図を説明可能なデータ構造として抽出する手法を設計し、さらに抽出された意図構造に基づいた文章を自動生成することで、作文作業がどこまで効率化され、作品の表現力がどこまで高められるかを明らかにする。そのステップとして、(1)作者の意図を表現するデータ構造の設計、(2)意図構造を抽出するインタラクションの設計、(3)作者の意図に基づく作文支援の有用性の調査を進める。
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研究成果の概要 |
歌詞に書きたい内容は決まっているがどんなフレーズで書けばよいか思いつかないユーザに対して、ユーザの意図を反映した歌詞を生成し提案することで、作詞の発想を与える支援システムを開発した。この支援システムの開発過程で、計算機が歌詞の意味内容を捉えるためには歌詞から字面に関する情報を取り除き、意味だけを抽出することが効果的であると判明した。そこで字面情報を取り除く方法を調査した結果、ユーザが入力した文章を画像に変換することで、ユーザの意図のみを抽出することが可能となり、その画像から歌詞を生成することで、意図を反映した歌詞生成の性能向上が確認された。更に著作物の剽窃リスクを下げる歌詞生成手法も開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、画像を用いた情報抽出手法が歌詞生成の性能向上に有効であることも示され、自然言語処理の分野において、意味情報のみを取り出す手法の一つとして、有用な知見を提供することを意味する。また、本研究成果が音楽制作において、作詞者や音楽プロデューサーの創造性を支援することが期待される。特に、作詞に苦手意識を持つ人や初心者にとって、意図を反映した歌詞生成が手助けとなると考えられる。また、著作権侵害の問題が深刻化するGenerative AIにおいて、著作物の剽窃リスクを下げる歌詞生成手法が開発されたことは、AI業界と音楽業界にとっても大きな意義を持つ。
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