研究課題/領域番号 |
20K19895
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
安川 真輔 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 准教授 (90837973)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 固視微動 / ロボットビジョン / 視覚情報処理 / 視覚制御 / 眼球運動 / 高速ビジョン / イベント駆動型カメラ |
研究開始時の研究の概要 |
生体は視覚情報で空間認知を行う際、その情報処理に神経系だけでなく積極的に眼球運動を活用していることが示唆されている。本研究では対象物を注視している際に生じる固視微動と呼ばれる微小な振動性の眼球運動に着目する。固視微動は視覚機能との関係性が活発に議論されており、神経系のハードウェア限界を超えるセンシング性能に寄与していると示唆されている。本研究では微動光学系を設計し、生体規範型フレームレスカメラと組み合わせることで、眼-視覚系規範型ロボットビジョンを構築する。固視微動と情報処理機構を協働させることにより、注視中の対象物の空間解像度の向上や両眼装置により奥行き精度の向上が望めるかを検証する。
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研究成果の概要 |
ある時刻における外界の空間的な情報を標本化した情報だけでなく、生体の眼-視覚系に学び、積極的に眼球運動を利用することで取得された時空間情報を用いることでイメージセンサ単体のハードウェア限界を超えるイメージング性能を実現できる可能性がある。その検証用プラットフォームとして、生体の微小眼球運動を模擬できる光学式視線制御装置を主な構成要素とする眼-視覚系規範型ロボットビジョンを開発した。また、眼-視覚神経協働系による視覚符号化法についての基礎検討として、新たに網膜神経回路の計算モデルを提案し、基本的な動作についてソフトウェア・シミュレーションで確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体の視覚系は、視覚情報を実時間で効率よく処理することに長けており、これまで網膜神経回路網に学んだ複数の生体規範型イメージセンサが研究開発されてきた。どのようなイメージセンサであれ、デジタル画像を取得する際に標本化定理に基づいた空間周波数の制限によってエイリアシングと呼ばれる現象が生じる恐れがある。申請者はこのような標本化の制限を打破するアプローチとして固視微動と視覚神経系の協働処理に着目して研究を実施した。本研究成果を更に発展させ、眼球運動や身体運動を考慮した生体視覚系の情報符号化法の理解を深めることで、上記の課題を解決する新たなスパイク出力型カメラの設計指針を得ようと考えている。
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