研究課題/領域番号 |
20K19967
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
池田 裕子 近畿大学, 理工学部, 助教 (90806465)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | バイスタンダー効果 / 放射線抵抗性 / DNA損傷・修復 / 染色体分裂異常 / 放射線誘発バイスタンダー効果 / 放射線がん治療 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線がん治療における二次がんの発生や、放射線抵抗性の腫瘍に対し、放射線誘発バイスタンダー効果の関与が懸念されている。 本研究では、放射線抵抗性の細胞株においてDNA損傷・修復応答に着目し、バイスタンダー効果の原因経路と関与する細胞間情報伝達物質の同定を目指す。より効果的な放射線がん治療のアプローチを確立する上で、バイスタンダー応答耐性の分子メカニズムを明らかにできれば、さらなる医学的応用が期待できる。
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研究成果の概要 |
照射細胞から放出された細胞間シグナル伝達物質を介して非照射細胞へ放射線影響を引き起こす「放射線誘発バイスタンダー効果」は、放射線抵抗性の腫瘍へ有害な影響を与える可能性が懸念されている。本研究では、軟骨肉腫を含む放射線抵抗性のがん細胞に対する良好な治療効果を得るための基盤的知見の取得に向けて、「細胞周期と連動したDNA損傷応答タンパク・DNA損傷応答キナーゼの挙動」に着目した。原因経路と細胞間情報伝達物質の関与を探ることにより、放射線誘発バイスタンダー効果の応答耐性メカニズムの一端を明らかにすることを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
照射された細胞における細胞周期依存的な放射線感受性(殺細胞効果)の知見が、非照射細胞の細胞応答でも同様に生じ、放射線誘発バイスタンダー効果(RIBE)の誘導に関与するか否かについて明らかにされていない。RIBEによって非照射細胞に誘導されるDNA損傷のプロセスや修復経路の寄与を本研究で探ることで、得られた知見から従来の放射線治療では限界のあった腫瘍に対しても効果的な治療のアプローチを提案できる可能性があり、基礎研究と医学的応用の両観点から見て意義がある。
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