研究課題/領域番号 |
20K20107
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 祐太 東北大学, 理学研究科, 助教 (40847232)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 時分割XMCD / 強磁性共鳴 / 磁化ダイナミクス / 磁気ダイナミクス / 時分割XMCD測定 / 磁化ダイナミクスの直接観測 / マルチフェロイック / コヒーレントX線回折イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
近年、スピン流に代表されるようなスピンダイナミクスに関する現象に対して、精力的に研究が行われている。その中で最近、反強磁性秩序が示す非常に速い時間スケール(fs~ps)のダイナミクスが、応用の観点等からも注目されている。本研究では、この速い時間スケールの反強磁性ダイナミクスを、コヒーレントX線回折時分割イメージングにより直接観測し、反強磁性ダイナミクスの本質的理解を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、時分割X線回折を用いた反強磁性秩序のダイナミクスの実空間イメージングを、最終目標に設定していている。本研究では、まず時分割XMCDを用いた強磁性秩序のダイナミクスの時分解測定を確立した。これにより、マイクロ波に応答した磁化歳差運動の様子を実時間で観測することに成功した。更に、外部磁場依存性やエネルギースペクトルを測定することで、試料の物性評価を行うことを可能にした。また、ホログラフィー測定を用いて欠陥構造から生成された軟X線光渦の観測手法を確立した。これらの成果は、反強磁性秩序やその欠陥構造のダイナミクスの観測に、非常に重要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、時分割XMCDにより、強磁性秩序中のマイクロ波に対する応答を直接観測することに成功した。更に、軟X線光渦に対するホログラフィー測定を行い、秩序状態中の欠陥構造に対するユニークな測定手法を確立した。これらの成果は、スピントロニクスデバイスやトポロジカル欠陥構造の物理に対する、新たな測定手法として位置づけられ、今後これらの新しい物理が切り開かれることが期待できる。また、本研究では達成できなかったが、反強磁性体のダイナミクスに対しても、本成果は非常に重要であり、今後の展開が期待できる。
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