研究課題/領域番号 |
20K20119
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松前 あかね 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (50707859)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 社会的創造性 / 共創 / 社会的関係性 / 相互主観性 / ソーシャルダイナミクス / ソーシャルイノベーションデザイン / マルチモーダル / 定量評価 / 隠れマルコフモデル / 創造性 / 共創造性 / 社会的認知 / 生理指標 / ソーシャルデザイン / 量的評価 / 概念生成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではソーシャルデザインの要素としての社会的関係性,とりわけ相互主観性(intersubjectivity)の形成・展開過程の定量評価を通じた関係性の動的メカニズムの捕捉を通じて,個々人の自律的参画が鍵となるwell-being志向のソーシャルデザイン方法論の開発に寄与することを目指す.具体的には,①協働プロセス類型の構造的把握および協働主体に着目した「共創」概念の緻密化,②表情筋筋電図はじめマルチモーダルな生理データによる相互主観性の形成・展開過程の定量評価,③相互主観性の動的メカニズムの捕捉およびモデリング,④ソーシャルデザインとして社会的関係性の動的デザインへの適用および検証を行う.
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研究成果の概要 |
社会デザイン領域への適用を念頭に,本研究では共創主体をマルチモーダル生理データから量的・重畳的に評価することで,その動的メカニズムを数理モデルとして捕捉し,「私とあなた」が所与の関係性を超え,如何に「私たち」という関係性を形成・展開しうるか探索した. その結果,1)社会的関係性の主観的認知は知識共有構造により外形的に把握しうる, 2)相互主観性形成はマルチモーダル生理データの収束的現象として把握しうる, 3) 共創的心理状態はマルチモーダル生理データを用いた隠れマルコフモデルにより良好に推定しうる等の知見を得た他,4) 相互主観性の定量的把握と動的モデル化の観点から関連概念を構造化した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年「関係性」の構築可能性・流動性が急速に高度化した社会的環境(Connected Society, VUCA)を背景に「共創」への関心が一段と高まっている. 本研究では,知識科学・認知科学の理論的基盤と実践との往還により,「人」を起点とした社会構築,すなわち社会的関係性の動的デザイン方法論の開発に取り組んだ.従来実践知に委ねられていた「共創」社会構築に向けたソーシャルダイナミクスの形式知化は,再現性確保の観点のみならず,教育可能領域の拡張による幅広い担い手の確保を可能とし,個々人の自律的参画が鍵となるwell-being志向の社会デザイン学領域において,極めて重要な学術的意義がある.
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