研究課題/領域番号 |
20K20183
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐々木 沙織 九州大学, 工学研究院, 助教 (20772320)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ゼラチン / ハイドロゲル / リンクル構造 / 細胞遊走 / 表面微小凹凸構造 / 軟領域指向性運動 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞遊走は、恒常性の維持、様々な生理機能の発現,組織・器官の発生において基礎をなす機能である。従来研究において、細胞は基材の硬さの違いを感知し、より硬い領域へ遊走することが知られている。この運動はがん細胞などで観察されている。これに対して申請者は、表面に微小な凹凸構造が存在する時、細胞が従来とは逆に柔らかい基材に細胞が動くことを見出した。本研究課題は、表面凹凸による細胞運動変化のメカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
機能性材料、特に生体模倣ソフトハイドロゲルの表面の微細なしわを正確に制御することはまだ困難である。この問題を解決するために、ゼラチンゾルをグルタルアルデヒド(GA)で2段階に架橋する手法を開発した。本研究では、ゲル表面に自発的に形成されるマルチスケールの微細凹凸構造の精密な制御法を確立することで、バイオミメティックなプラットフォームを開発した。本研究は弾性率と微細凹凸構造の独立制御を可能とする細胞培養ハイドロゲルを開発し、表面微細凹凸構造への細胞遊走挙動メカニズムを明らかにしうるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞遊走は、恒常性の維持、様々な生理機能の発現や、組織・器官の発生において基礎をなす機能である。細胞外環境の特性が細胞の接着、伸展、増殖、分化などの特性に決定的な影響を与える。得られたゲルは表面微細凹凸構造への細胞遊走挙動を観察するプラットフォームとして期待できる。また、細胞形状が微細凹凸構造に応答していることが示されており、細胞操作材料としての応用も期待される。細胞の遊走について新たなメカニズムが提案されることは、細胞バイオメカニクス領域の発展に貢献できると考えられる。
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