研究課題/領域番号 |
20K20196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
野本 貴大 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (00734732)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 薬物送達技術 / 光線力学療法 / アミノ酸トランスポーター / 高分子 / ドラッグデリバリーシステム |
研究開始時の研究の概要 |
光線力学療法(PDT)において、光増感剤を迅速に腫瘍だけに集積させ、正常組織や血中からは即座に排出させることが極めて重要だが、従来の薬物送達システム(DDS)設計ではその両方を同時に達成するのは困難である。そこで本研究では、従来のアプローチとは異なる方法でがん関連アミノ酸トランスポーターを標的とした迅速腫瘍集積と早期血中消失を同時に実現するDDSを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究課題ではがん関連アミノ酸トランスポーターを標的とした薬物送達システム(DDS)を開発することを目的とし、DDSの基本骨格となる高分子を合成し、その側鎖にアミノ酸トランスポーターの基質と類似した構造を持つ分子を結合した。そして、特定のアミノ酸構造を持つ分子を側鎖に導入したところ、がん関連アミノ酸トランスポーターに認識されて腫瘍に選択的に集積することが明らかとなった。そしてこのDDSは光線力学療法に極めて有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍関連アミノ酸トランスポーターを標的としたDDSの構築に成功し、そのDDSを用いてマウス腫瘍モデルに対して光線力学療法を行ったところ、有意な腫瘍増殖抑制効果が得られることが明らかとなった。また、本DDSの設計についても構造の微調整が最終的な活性に大きく影響することも明らかにした。これらの知見は新たな医療モダリティを開発するにあたり有用なものであると期待される。
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