研究課題/領域番号 |
20K20221
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
盛田 健人 三重大学, 工学研究科, 助教 (40844626)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 医用画像処理 / 人工知能 / 機械学習 / 深層学習 / 対照学習 / コンピュータ支援診断 / 顎骨骨髄炎 / 画像位置合わせ / 異常検知 / 距離学習 / コンピュータ診断支援 / Radiomics解析 |
研究開始時の研究の概要 |
顎骨骨髄炎は,頭頚部がんの放射線治療や骨吸収抑制薬の使用などにより発症する難治性の疾患である.治癒には進行に応じた的確な治療が重要であるが,現状では進行度合いを把握する手法が存在しない.そこで本研究では,頭部CT画像を用いて外科的侵襲性を伴わずに顎骨骨髄炎の継続的・客観的な進行観察を可能とするシステムを構築する.
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研究成果の概要 |
顎骨骨髄炎は骨髄に起こる感染症であり口腔外科領域における最も難治性の高い疾患の一つである.本研究では,手術精度の向上を目的として,術前CT画像と術後病理画像位置合わせによるアノテーション手法,術前CT画像から顎骨骨髄炎発症範囲を高精度に推定する手法を構築した.術前CT・術後病理画像の位置合わせは8名中5名について成功した.また,対照学習とSVMを組み合わせた骨髄炎発症範囲推定法は,9名の頭部3次元CT画像を用いた実験から,F値0.734の精度で骨髄炎発症範囲を推定できることを確認した.また,これらの成果を国内学会4件・国際会議3件で報告済み,論文誌1報を投稿済みである.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,対照学習を用いた自己教師あり学習により,学習畳み込み層を事前学習することで症例数の少ない医療データにおいてF値0.734の疾患領域検出精度を達成した.これは通常のCNNでの最大のF値0.665を上回るものであった.上記から,教師ありデータセットにおいても自己教師有り学習による事前学習を行うことで,推定精度を向上できることを示した点で学術的意義があるものと考える.また,本研究成果により顎骨切除術の精度改善および日常診療での骨髄炎評価が行える点に社会的意義がある.
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