研究課題/領域番号 |
20K20239
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
岩男 悠真 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 先進核医学基盤研究部, 研究員 (40758330)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | PET / 体動補正 / モーショントラッキング / 走査型PET |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,新たなPET装置であるScratch-PETの基礎技術開発を行う.Scratch-PETとは,被験者の背面に並べたディテクターに対し,対となるディテクターは術者が手に持ち,任意の個所をなぞるように動かすことで,該当箇所のPETイメージがリアルタイムに更新されていく世界初のコンセプトとなるPET装置である.撮像範囲やアングルに対して高い自由度を有し,製造コストや,設置範囲を大きく削減可能なメリットがある.
|
研究成果の概要 |
術中支援を目的とした世界初のコンセプトとなるScratch-PETを開発した.これは被験者の背面に並べたディテクタと,手持ちで走査を行うハンドディテクタから構成され,任意の個所をなぞるように動かすことで広範囲の撮像が可能となる. シミュレーションにより基礎的な性能評価を行った後,1ペアのディテクタを用いた試作機開発を行った.ハンドディテクタは光学機器を用いてトラッキングし,体動補正技術を応用した再構成アルゴリズムを開発した.内部に複数径のロッド構造を有するデレンゾファントムの撮像を行い,5㎜程度の構造が可視化可能であることを実証した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Scratch-PETは,少数のディテクタで広い範囲の撮像が可能であり,また撮像時以外は装置の上面は完全にフリーとなるため,術技の妨げとなることもない.このような特徴は術中PETの実現に必要不可欠なものである.試作機による性能評価から,肉眼では同定困難な数㎜程度のガンを可視化できる性能が示唆されており,術中支援によるガンの外科手術の更なる精度向上が期待できる.
|