研究課題/領域番号 |
20K20241
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
野口 裕史 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (90783150)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | トモシンセシス / 椎弓根スクリュー / インプラントゆるみ / 弛み定量評価 / 脊椎インプラント / ゆるみ評価 / 脊椎インプラント弛み評価 / 脊椎固定手術 / インプラント弛み |
研究開始時の研究の概要 |
トモシンセシス画像による、スクリューと椎体後壁のなす角度を高精度で計測する手法を用いて、脊椎固定手術後のインプラント弛みのパターンを非臨床試験及び臨床研究にて詳細に検証する。トモシンセシスを用いた臥位と立位での姿勢の違いによる「脊椎とインプラントの相対的な位置関係」を示す弛みパターン(角度変位および軸方向変位)の変化に関する検証を行い、従来の骨透亮像による弛み評価との感度・特異度について比較検証し、臨床所見と相関する弛みパターン所見を見出すことを目標とする。
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研究成果の概要 |
トモシンセシス画像を用いて、脊椎とインプラントの相対的な位置関係を定量化する革新的弛み評価法を用いて、脊椎固定手術後の脊椎スクリューの弛みを詳細に解析することを目標に本研究を実施した。腰椎手術症例において、本手法にてインプラント弛みを定量評価が実際に可能でありカットオフ値を見出せた(1.7度 AUC=0.98)。更に、頚椎手術へ本手法を導入すべく、模擬骨検証にて椎体側の基準点を上関節突起前縁に絞り込み、臨床症例で検証した。結果、16/21例(76%)で椎体に対するscrew中心線のなす角度が計測でき、臥位と立位の2条件で計測値は一致した。基準点の課題はあるが、頚椎でも本手法が活用できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、脊椎手術後のインプラントの弛みが高頻度に発生する事が臨床上の課題となっている。弛みにより腰背部痛や神経症状の再燃をきたすことも少なくなく、X線、CT画像等を用いたインプラントの術後画像評価が重要である。「スクリュー周囲での1mm以上の骨透亮像」が“弛み”と定義され、骨透亮像による定性的評価が標準的な検出法となっている。一方、我々が開発したトモシンセシスを用いた「脊椎とインプラントの相対的な位置関係」評価する画像解析手法は高精度の定量化が可能である。この新規手法に関して検証を進めることで、新たな知見を得ることができ、脊椎手術後の画像評価分野の発展に大きく貢献できると考えた。
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