研究課題/領域番号 |
20K20246
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
大葉 隆 福島県立医科大学, 保健科学部, 講師 (00814055)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線防護 / 個人線量計 / X線検出器 / 外部被ばく線量 / X線遮蔽 / 金属メッキ糸 / 銀粒子ペースト布 / 心電計測定装置 / 2次元個人線量計 / 金属糸織布 / 金属塗布織布 / 織布 / 放射線 / 放射線検出器 / X線 / 2次元検出器 / 金属メッキ織布 / 不均等被ばく |
研究開始時の研究の概要 |
放射線防護において人体へ様々な入射方向からの不均等外部被ばくは、現在配慮された対策が限定されている。近年、金属メッキ糸の織布が市場に登場した。本研究は放射線による光電効果作用を利用して、この織布により2次元的に放射線被ばくを検出することに着目した。本研究の目的は金属メッキ糸の織布を利用した次世代型のフレキシンブルな2次元個人線量計の臨床応用に向けた基礎的な開発を目指すことである。そのために、金属メッキ糸の織布の検出器への利用に向けた基礎的な研究及び、臨床応用を模索する。ここから不均等被ばくの放射線防護対策への新世界を切り開くことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、金属メッキ糸の織布を利用した次世代型の2次元個人線量計の基礎的開発を中心に実施した。X線検出器となりえる心電計測定装置の構成として、市販の心電計製作キットより信号をオシロスコープで取り出すことにより可能であることを示した。また、X線を検出すするための受光面は、金属メッキ糸による織布よりも繰り返しペーストを施した銀粒子ペースト布の方が検出効率を向上する事が示された。さらに、本研究の副産物として、銀粒子ペースト布はX線遮蔽能力を持っている可能性が示唆された。本研究の基礎開発により、将来的に銀粒子ペースト布による次世代型の2次元線量計開発を目指していきたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線防護のための個人の外部被ばく線量は、均等被ばくの場合、線量計を1個のみ装着して評価していた。しかし、どの方向からどの程度量の放射線を個人が受けているかは、評価されていなかった。本研究では、放射線の入射方向とその線量を計測するための新たなデバイスとして、心電計のシステムを応用してかつ、金属メッキ糸の織布を活用するための基礎研究を実施した。この研究が応用化され、2次元個人線量計となり得れば、個人の外部被ばく線量を定量的かつ、包括的に評価が可能となる。また、これにより放射線被ばくを低減するための放射線防護策も進化を遂げる。医療分野での放射線利用を本研究がより安全に導くことが可能となる。
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